最終更新日 2022-11-29
九州南部に位置する宮崎県。一年を通して温暖な気候で、日照時間は全国でもトップクラスです。海側と山側に点在するパワースポットめぐりが人気で、女子旅だけでなくひとり旅にもおすすめ。今回特別に、宮崎県大阪事務所の皆様にご招待いただきましたので、いち早くレポートします!自然によってつくりだされた壮大な景色を前に、ゆっくりと深呼吸したくなる宮崎の旅の始まりです。
記事の目次
宮崎県の観光
南北に延びるような地形の宮崎県。代表的な観光地には、南国ムード漂う日南海岸や神が住まう町といわれる高千穂などがあります。名物グルメにはチキン南蛮や地鶏の炭火焼き、宮崎牛などが名を連ね、南国ならではのマンゴーを使ったスイーツも人気。観光とグルメの両立ができ、心とお腹が満たされる場所です。
効率よく観光をするには、車を使っての移動がおすすめ。主要な観光スポットのみであれば、宮崎市内を拠点に1泊2日で巡ることができます。今回ご紹介するのは、宮崎のパワースポットをめぐる2日間の旅。宮崎の自然に癒され、心も身体も整うデトックストリップです。
DAY.1 パワースポットや絶景が揃う、宮崎日南エリアへ


県木であるヤシ科のフェニックスやヤシの木が道沿いに並び、どこまでも広がる青い空と海が美しい「日南フェニックスロード」。国道220号線のうち、宮崎県宮崎市から串間市までの海岸線を走る区間につけられた愛称です。日南フェニックスロードは「日本の道100選」にも選ばれたドライブコース。宮崎日南エリアのパワースポットもこの海岸沿いに揃い、移動中も南国ムード漂う景色に癒されます。
縁結びのご利益で知られる青島神社


旅の始まりは、宮崎県を代表する観光スポットのひとつ「青島」へ。太平洋に浮かぶ周囲1.5キロメートルの小さな島で、弥生橋を通って歩いて渡ることができます。島の中心には島全体が境内といわれるパワースポット「青島神社」があり、全国から多くの参拝者が訪れます。


神話「海幸彦・山幸彦」の舞台で山幸彦と豊玉姫が結ばれた場所である青島神社は、縁結びのご利益があることで知られています。境内にはハートの形をした絵馬や絵馬掛けも用意されており、結縁を願う女性やカップルの参拝者も多く見られます。


青空とのコントラストが美しい朱色の社殿にも注目。これまでに何度か建て直されており、昭和49年12月に再建されたのが現在の本殿です。神社や島全体を取り囲む亜熱帯植物は、国指定の特別天然記念物。神聖な空気感と南国ムードが混じりあう、青島ならではの雰囲気です。


本殿の右隣から続く「祈りの古道」もジャングルのような独特の雰囲気。アーチ状にかけられた絵馬には参拝者の願いや感謝の気持ちが記されており、この奥に鎮座する青島神社の元宮へと想いを伝えます。


弥生式土器の出土が多く、古代祭祀が行われていたと考えられる元宮。青島の中でもっともパワーが強い場所といわれ、周りには神事が豊富に用意されています。


元宮の隣で寄り添うように立つ2本の御神木は、「産霊紙縒(むすびこより)」という神事に用いられる夫婦ビロウです。願いによって色が異なる紙縒を木に結ぶもので、多く結ばれている桃色の紙縒は良縁を願うもの。病気平癒や厄除けを願う紫色、学業や仕事の成就を願う碧色、商売繁盛を願う黄色、その他の叶えたいことを願う白色もあります。


夫婦ビロウの隣にある投瓮所は、「天の平瓮(ひらか)投げ」という神事で用いられます。お祭りに使う道具のひとつである平瓮を投げ、磐境に入れば願いが叶い、平瓮が割れると開運・厄払いになるといわれています。ほかにも神社前の浜辺で真砂を探し、想いや願いを込めて波状岩にお供えする「真砂の貝文」や、願い符に名前や願い事を記し、御神水で溶かす「海積の祓い」といった神事も。個性的な神事の豊富さも、多くの参拝者が集まる理由のひとつかもしれません。
自然によって造られた奇岩「鬼の洗濯板」


青島周辺の海で潮が引いたときに見られる波状岩。「鬼の洗濯板」と呼ばれており、長年の月日の間で自然に作り出された宮崎県を代表する観光スポットのひとつです。鬼の洗濯板は青島から南の巾着島まで約8kmの海岸線で見られますが、青島神社とあわせて立ち寄るのがおすすめ。潮が引くと岩の上を歩くことができ、天気のいい日には空と海を背に写真映えする撮影も楽しめます。
鬼の洗濯板
■住所:〒889-2162 宮崎県宮崎市青島
■アクセス:【車の場合】宮崎空港から約15分、宮崎駅から約25分
【電車の場合】JR日南線青島駅下車徒歩約10分
青島の南国カフェでランチやティータイムを


青島神社参拝後に立ち寄りたい「AOSHIMA BEACH VILLAGE」。カフェやレストランの他、ガーデン、バーベキューエリアがあり、青島の美しい自然を前に食事を楽しめるビーチリゾート施設です。


今回食事をしたレストラン「LDK SEASIDE GRILL AOSHIMA」は、ゆっくりと食事をしたい人におすすめ。パスタやハンバーガー、黒毛和牛を使ったお料理など、メニューも豊富です。ワインやビールもあるので、大人な昼のひとときも楽しめます。


メニューにはペストリーシェフが手がけるスイーツもあります。テイクアウトも可能なマフィンとドリンクはお店の雰囲気にぴったりな”青島レモネード”や、宮崎名物の”日向夏ジュース”をチョイスしました。爽やかな見た目にすっきりとした味わいで、青島の景色との相性も抜群。テラスのカウンター席は、おひとりさまにもおすすめです。


LDKでテイクアウトした際に利用できるガーデンもおしゃれ。観光の予定を詰めすぎず、青島でゆっくりと過ごすにはぴったりの場所です。
完全復刻されたイースター島のモアイ「サンメッセ日南」


日南の人気観光スポット「サンメッセ日南」。地球の真の平和を願い、”太陽からのメッセージを受けて地球に許される生き方に気づく”をテーマに設立された公園です。


サンメッセ日南の象徴ともいえるのが、海をバックに建つ7体のモアイです。モアイといえば日本から約15,000キロメートル離れたラパ・ヌイ(イースター島)で見られますが、震災や部族間の争いで倒壊した過去があります。倒壊したモアイ像の復刻に貢献した日本のチームに対して世界で初めて復刻が許され建立されたのが、サンメッセ日南のモアイ像「アフ・アキビ」7体です。サンメッセ日南のモアイは触ると願いが叶うといわれており、向かって左から「仕事運」「健康運」「恋愛運」「地球の平和」「結婚運」「金運」「学力運」にご利益があるとされています。


見どころはモアイだけではありません。丘を上がっていくとカラフルな像に出会います。フランス語で”見る人”を意味する「ヴォワイアン」を用い、「モアイと海をみるヴォワイアン」と名づけられました。ヴォワイアンの隣に座ってモアイや海を眺めたり、写真撮影を楽しめるスポットです。


丘の上にあるブランコは、日南の海や空を独り占めできる特等席。目の前に広がる景色は、絶景の言葉だけでは言い表せません。モアイやヤシの木を入れて撮影すれば、写真映えすること間違いなしのスポットです。
■住所:〒887-0101 宮崎県日南市大字宮浦2650
■アクセス:【車の場合】:宮崎空港から約40分、宮崎駅より約40分
【バスの場合】:宮崎駅よりバスにて約1時間20分
■新型コロナウィルス対策情報:https://www.sun-messe.co.jp/
運玉投げにチャレンジ!宮崎を代表する神社「鵜戸神宮」


日向灘に面した絶壁にあり、国の名勝に指定されている「鵜戸神宮」。地元では「鵜戸さん」の愛称で親しまれています。本殿までの参道からは奇岩に太平洋の荒波が打ち寄せるようすをうかがえ、迫力満点。日向灘の景色を横目に階段を下り、本殿へと向かいます。


鵜戸神宮は、自然洞窟の中に本殿があるという珍しい神社です。参道から見た迫力のある景色とは反対に、背筋が伸びるような神聖な雰囲気。本殿の周りはぐるっと一周できるようになっており、安産や育児を願う「お乳岩」や「お乳水」もあります。


そして、鵜戸神宮といえばこの運玉投げ。「運」の文字を刻んだ素焼きの運玉を男性は左手、女性は右手で霊石亀石の背中の窪みに投げ、入れば願いが叶うといわれています。運玉は5個200円で販売されているので、鵜戸神宮に参拝された際はぜひチャレンジしてみてください。


参拝後は、カフェで休憩。鵜戸神宮の神門まえにある「Rainforest café」で、日向夏ソフトクリームをいただきます。他にも日向夏ジュースやマンゴークラッシュなどメニューも豊富。カフェの隣には宮崎のお土産が揃うショップも併設されています。
夜は名物グルメ!食後には南国フルーツたっぷりのスイーツを♪


夜は宮崎市内に宿泊。愛称「ニシタチ」と呼ばれる西橘通りとその周辺が、宮崎市の繁華街です。通りの両側にはカラフルな提灯が灯り、レトロな雰囲気。宮崎名物の地鶏や宮崎牛、チキン南蛮などをはじめ、地元で獲れた魚を食べられる居酒屋やバーまで1,000店以上も並びます。


そして、欠かせないのが食後のスイーツ。宮崎県では南国フルーツを使ったスイーツのお店が多くあります。なかでも「フルーツ大野 ANNEX」は、昭和57年創業の果物屋が運営する人気店。18種類以上あるパフェメニューの中から選んだのは、「マンゴー(冷凍)パフェ」です。少し大きめのサイズですが、「スイーツは別腹」とはこのこと。濃厚な甘みの宮崎の完熟マンゴーがおいしく、あっという間に完食です。
DAY.2 マイナスイオンたっぷり!神の住まう「高千穂」へ


2日目は一度は行きたい人気パワースポット「高千穂」へ。宮崎県、大分県、熊本県、3県の県境にほど近い場所に位置し、宮崎市内からは車で約2時間ほどの場所にあります。高千穂エリア内で主な見どころが点在しているため、観光は車の移動が便利。マイナスイオンに包まれた神秘の渓谷「高千穂峡」は必見です。
一度は行きたい絶景パワースポット!高千穂峡


全国に数あるパワースポットのなかで、一度は行ってみたいといわれる「高千穂峡」。五ヶ瀬川へ流れ出した阿蘇の火砕流が急激に冷え、長い歳月をかけ浸食されてできたV字渓谷です。7キロメートルにわたって続く柱状節理の断崖絶壁や、日本の滝100選にも指定されている「真名井の滝」が流れ落ちる姿は圧巻で、「美しい」の一言では言い表せません。高千穂峡は国の名勝、天然記念物に指定されており、緑が美しい初夏から紅葉に色づく秋までは、特にきれいな景色に出会えます。
取材日は台風の影響により体験することはできませんでしたが、真名井の滝を間近で見られる貸しボートも人気。3名まで乗船できる手漕ぎボートで、思うように進まないコントロールの難しさも楽しさのひとつ。滝のすぐそばまで行くことができ、高千穂の美しさを等身大で感じられます。


真名井の滝の周辺には売店がいくつかあり、「チーズまんじゅう」や「宮崎レモンケーキ」といった、宮崎銘菓の購入が可能。絶景を前に食べるマンゴーソフトクリームもおいしかったです。
絶景アトラクション!あまてらす鉄道


高千穂を訪れたら、ぜひ体験してほしい「高千穂あまてらす鉄道」の絶景旅。グランドスーパーカートに乗車し、高千穂駅を出発して高千穂駅に戻ってくる約30分のアトラクションです。元は鉄道として運営されていた高千穂鉄道ですが、2005年に発生した台風14号で甚大な被害を受け、鉄道としての復旧のめどが立たず、2008年高千穂あまてらす鉄道が新たにスタート。来場者の増加に合わせ2017年には30人乗りのグランド・スーパーカートを導入、現在は2両編成となり1日10便を運行する人気ぶりです。


ローカル駅の趣が色濃く残る高千穂駅を出発し、30分の絶景旅がスタート。両側に広がる田園風景や運転士さんの案内を聞きながら、トンネルへと向かいます。


トンネルの中に入ると、ライトアップされるサプライズなおもてなし。この先に広がる景色への期待がさらに高まります。


出発してから10分程経つと、この絶景旅の一番の見どころに到着。渓谷の上に渡された「高千穂橋梁」です。高千穂鉄橋最高地点105メートルの高さから見る景色の美しさは、言葉で表さなくとも伝わるはず。


運転士さんによるシャボン玉の演出も加わり、写真を撮りたい気持ちと自分の目でしっかりと見たい気持ちが混ざり、あっという間の絶景旅でした。


高千穂あまてらす鉄道では、旧高千穂鉄道時代に使用していたディーゼルカーの運転体験もできます。元高千穂鉄道運転士さんの指導を受け、実在の車両を自分の手で運転するという貴重な体験は人気で、リピーターの方も多いそう。開催日時や料金、参加条件などの詳しい詳細は公式サイトをご覧ください。
神戸と宮崎を繋ぐ新船!「フェリーろっこう」就航


今回の宮崎の旅は、宮崎カーフェリーの「フェリーろっこう」を利用しました。2022年10月4日に就航したばかりの新船で内装がおしゃれなだけでなく、設備の充実によりさらに快適な船旅を楽しめます。仕事のお休みなどの関係で夜の間に移動したい人や、船旅ならではのわくわく感を楽しみたい人におすすめ。所要時間は13時間半と少し長めですが、寝ている間に移動できるので、時間の有効活用が可能です。


神戸港出港は19時10分。(日曜日のみ18時00分)神戸の街が輝きだした頃、フェリーはゆっくりと動き出します。海面に反射することで美しさを増す神戸の夜景が、船旅の始まりをさらに盛り上げてくれます。


新しくなったフェリーろっこうは、個室の部屋が大幅に増設されプライベート空間が充実。ホテルの客室のようなプレミアムツイン、プレミアムトリプルをはじめ、ファミリーに便利なファーストフォース、ひとり旅に便利なシングル、ペットとの旅を叶えるファーストウィズペットなど、旅のスタイルにあわせて選べる部屋タイプが揃います。


大浴場も完備されているので、仕事終わりに港へ直行し旅をはじめることも可能。24時間利用可能なシャワールームもあります。


食事は夕食、朝食ともにバイキング形式です。季節によって異なりますが、宮崎の食材を使ったお料理が並ぶこともあります。食券を購入する券売機は現金のみの支払いとなるため、ご注意ください。


神戸と宮崎を結ぶフェリーろっこう。エスカレーター横の壁紙には、神戸の街をイメージした「神戸タータン」が取り入れられています。また、宮崎はサーファーに人気のある場所であることから、自身のサーフボードを預けるロッカールームを完備。神戸と宮崎の旅をより快適にする新たなフェリーの誕生です。
まとめ
パワースポットを中心にめぐる宮崎の旅。今回めぐったスポットは、”パワースポット”と一言で伝えるのはもったいないほど、それぞれ異なる雰囲気を持ち、楽しみ方もさまざまです。また、気温だけでなく人も温かいと感じた旅でもありました。
自然に触れ、グルメを楽しみ、心も身体もリフレッシュする宮崎の旅。ぜひ次の旅先候補に追加してみてはいかがでしょうか。