最終更新日 2023-01-26
関西と国内の各地を結ぶ大阪国際空港。2020年に過去最大となるリニューアルを行い、飛行機に乗らなくても楽しめる空港へと生まれ変わりました。展望デッキだけでなく、グルメ、お土産、イベントなど楽しみ方は人それぞれ。”空港は飛行機に乗る場所”というイメージを大きく変えた、大阪国際空港での楽しみ方をご紹介します。
記事の目次
大阪国際空港について


関西の玄関口のひとつ、『大阪国際空港』。”国際空港”の名を用いていますが、就航しているのは国内線のみです。過去には約34年間、関西と世界を繋ぐ国際空港として活躍していましたが、1994年の関西空港開港と同時に国際線を移管。その後、現在の国内線のみを就航する大阪国際空港となりました。


『伊丹空港』という名を耳にしたことがある人も多いのではないのでしょうか。伊丹空港とは大阪国際空港の愛称です。大阪国際空港は大阪府豊中市、池田市と兵庫県伊丹市の2府3県をまたぐように位置しており、滑走路は豊中市と伊丹市、ターミナルは豊中市と池田市、伊丹市にまたがっています。そのことから、伊丹空港の名で親しまれるようになりました。
過去最大のリニューアル!生まれ変わった大阪国際空港


2020年8月、大阪国際空港が新たな装いで登場。約50年ぶりにターミナルを改修し、過去最大規模となるリニューアルをしました。「空港での滞在時間をもっと楽しく、ワクワクした価値あるものに。飛行機に乗る方だけでなく、地域の方に日常的にご利用いただける空港に。」のコンセプトのもと、飛行機に乗らなくても楽しめるスポットやグルメが勢ぞろい。今では、関西圏のお出かけスポットとしても人気です。
ここからは、飛行機に乗る、乗らない関係なく役立つ、大阪国際空港の楽しみ方をご紹介します。
大阪国際空港の楽しみ方➀:展望デッキで飛行機見学


空港内の人気スポットと言えば、飛行機を間近で見られる展望デッキ。大阪国際空港も例外ではなく、休日には多くの人で賑わいます。大阪国際空港の展望デッキは、北ターミナルと南ターミナルのそれぞれに1ヶ所ずつあり、両側の展望デッキの前に滑走路が広がります。そのため、どちらからでも飛行機が離発着する様子を見ることができます。


どちらか1ヶ所だけに行く場合は、北ターミナル側がおすすめ。北ターミナル側の前の滑走路は、ちょうど飛行機が地上から離れる位置にあたるため、飛び立つ瞬間を間近で見ることができます。特に日が暮れ始めた頃、夕陽に向かって飛び立つ飛行機のシルエットは、とても幻想的です。


できるだけ多くの飛行機を見たい場合は、午前7時から8時までの時間帯がおすすめ。午前便の出発ラッシュの時間帯となるため、1時間の間に20便以上の飛行機が全国各地へと飛び立ちます。とは言え、大阪国際空港を出発する飛行機の数は1日180便以上、着陸する飛行機をあわせると1日約360便となるため、どの時間帯に行っても十分に飛行機見学を楽しめます。


展望デッキにはフォトスポットや子どもの遊び場も充実しています。北ターミナル側の展望デッキには噴水があり、飛行機を見ながら水遊びを楽しめるスポットとして子どもに大人気。(2023年4月中旬頃まで利用停止中)。


南ターミナル側には、お花いっぱいのフォトスポット『そらやんのおにわ』があり、関西エアポートグループ公式キャラクターの『そらやん』と写真撮影が可能。季節によって装飾も変わり、子どもに大人気のフォトスポットです。


北ターミナルと南ターミナルを繋ぐ通路の壁にも注目。ダイナミックに描かれた作家独自のパターンの内側には、地域の方々が「関西のイメージ」を描き、展望デッキの通路を鮮やかに彩ります。たこのイラストや「元気」の文字など、いろいろな関西のイメージが描かれているので、大阪国際空港に行かれた際はぜひお近くで見てみてください。
大阪国際空港の楽しみ方②:空港で食を楽しむ


飛行機への搭乗前後はもちろん、空港を訪れた際に楽しみたい地元の味。大阪国際空港では、リニューアルに伴い飲食店が増設され、好みや時間帯にあわせてお店をセレクトできるほど充実しています。今回は、時間帯別におすすめのお店をピックアップ。大阪国際空港で食を楽しむ際の参考にしてみてください。
早朝フライトに合わせて食べたいホテルモーニング


「朝は洋食派」の人におすすめしたい『ル・パン神戸北野』。朝食が美味しいことで名高い神戸のホテル『ラ・スイート神戸ハーバーランド』直営のスイーツ&ベーカリーで、こだわりの食材を使用したパンやスイーツが人気のお店です。


モーニングは全部で8種類あり、今回は「湯種食パンと夢前町産”七福卵”の玉子サンドウィッチセット(淡路玉ねぎのタルタルと合わせて)」をチョイス。軽やかな食感のパンの間に七福卵をサンドしたやさしい味のサンドウィッチに、コーヒーまたは紅茶のドリンクが付きます。サイドメニューでは、淡路たまねぎスープなどの追加が可能です。


ル・パン神戸北野のモーニングで一番のおすすめは、「”朝ごはんフェスティバル日本一”のル・パン朝食セット」です。パンが3種と夢前町産”七福神”のゆで卵、地元野菜使用のミニサラダ、コーヒーまたは紅茶がついて税込550円と、ホテルの味をお得に楽しめる人気のメニューです。しかし、1日30セットの数量限定販売なので、「”朝ごはんフェスティバル日本一”のル・パン朝食セット」が希望の場合は、早い時間帯に行くことをおすすめします。参考までに、訪問時は午前10時前頃にお店に着きましたが、すでにSOLD OUTでした。


モーニングはセットメニューだけではありません。ル・パン神戸北野はベーカリーも併設されており、素材にこだわったパンがずらりと並びます。


好みのパンをテイクアウトし、飛行機を見ながら展望デッキで食べるとピクニック気分も味わえます。訪問時には、お持ち帰り商品を500円(税抜)以上お買い上げの方にはコーヒー無料のサービスもありました。期間限定のサービスの可能性もありますので、来店時にはチェックしてみてください。
午後のひとときを空港で♪ティータイムを楽しめるお店


空港へ遊びに訪れた際や、午後のひとときを空港で過ごす際におすすめしたい『NORTHSHORE CAFE & DINING』。野菜と果物をふんだんに使ったボリュームのあるフードが人気のお店です。大阪、兵庫、徳島、愛媛にお店を構えますが、空港にあるお店ならではの楽しみといえば、このロケーション。


北ターミナルの展望デッキのすぐそばにお店があり、店舗の窓やテラス席から離発着する飛行機が見え、いつもとは少し違ったティータイムを楽しめます。ハワイアンな内装の店内にはファミリー層も多く、アットホームな雰囲気。展望デッキで飛行機を見た後に立ち寄るのもおすすめです。
夜ごはんも空港で!地元の味を味わう


伊丹空港は、夜の食事も充実しています。本場大阪のお好み焼きやバラエティ豊かな鉄板焼きメニューが人気の大阪お好み焼『清次郎』、兵庫県香住漁港から直接届く海の幸を使ったお料理が食べられる『海キッチン KONOSAKI』など、関西の食を楽しむお店が勢ぞろい。


他にも、世界で初めての空港内ワイン醸造所を併設したワインバル『大阪エアポートワイナリー』など、伊丹空港でしか味わえない食と雰囲気のお店もあります。
大阪国際空港の中央3階フロアのレストランは夜23時まで営業しており、夜遅くのご飯探しにも困ることはありません。(感染症対策のため、営業時間が変更になっている場合があります。行かれる際は、最新の営業時間をご確認くださいませ。)
大阪国際空港の楽しみ方③:お土産選びを楽しむ


大阪国際空港のお土産は、中央ブロック2階のお土産専門店『関西日記』とその周辺のお店、そして北ターミナル2階にあるギフトショップ『諸國屋』で揃います。大阪、兵庫、京都を中心にバリエーション豊かな商品が並び、お土産選びの時間も楽しめるのが大阪国際空港の魅力のひとつ。
ここでは、大阪国際空港で見つけた関西ならではのお土産や、帰省やビジネスでの手土産にぴったりのものまでをご紹介。ぜひ、お土産探しの参考にしてみてください。
伊丹空港限定!ル・パン神戸北野のベイクドチーズケーキ


モーニングにおすすめのお店としてご紹介した『ル・パン神戸北野』。パン以外にもケーキや焼き菓子の販売を行っており、神戸ならではのハイレベルなスイーツが人気です。


ショーケースの中で一際高級感のあるケーキを発見。ル・パン神戸北野が、伊丹空港限定販売の商品として展開する、ベイクドチーズケーキです。ゴールドの文字で『HOTEL LA SUITE KOBE HARBORLAND』と刻まれた木製の枡に入っており、日本一の酒どころ『灘五郷』銘酒の酒粕を使用した味わい深い大人向けのケーキ。アルコールの風味が強いスイーツで、お酒が好きな方には特におすすめです。


ル・パン神戸北野のベーカリーに並ぶパンも、お土産におすすめです。素材にこだわって作られたパンは、夕方には売り切れてしまうこともしばしば。今回購入したのは、『淡路島産自凝雫(おのころしずく)塩パン』と『淡路島産真蛸のたこ焼きパン”自凝雫塩味&どろソース味』です。どちらも、こだわりの自凝雫塩が使われており、『淡路島産自凝雫塩パン』はル・パン神戸北野の人気商品です。


『淡路島産真蛸のたこ焼きパン”自凝雫塩味&どろソース味』は伊丹空港限定の商品で、大阪名物のたこ焼きに見立てたパンです。見た目だけではなく、中には淡路島産の真蛸が入っているという本格的なたこやきパン!いつもと少し変わった大阪土産をお探しの方は、ぜひ手にとってみてください。


ル・パン神戸北野のお土産はほかにもあります。瀬戸内産のレモンをたっぷりと使用したル・パンオリジナルのレモンケーキ。ふわふわの生地に瀬戸内レモンの皮のコンフィが贅沢に混ぜ込んであり、丸くかわいらしい見た目とは対照的に、マイルドな酸味を感じる焼き菓子です。1個から購入することができるので自分用やギフトボックスに入れて手土産にもおすすめです。
帰省やビジネスにも最適!黒船の黒船カステラ


帰省などの手土産としておすすめな『黒船』の『黒船カステラ』。素材のもつ自然の力と伝承と革新の技で、カステラ職人が一枚一枚手焼きした黒船カステラは、上品かつシンプルでしっとりとした口あたりです。白い背景に黒文字のパッケージも高級感があり、ビジネスでの手土産にもぴったり。


黒船の『黒船どらやき』も定番商品。北の大地で穫れた小豆を使用し、黒糖の自然の甘みともちもちっとした口あたりが特徴です。ほかにも、空港限定で販売されている黒糖の味が深めの『古今東西 黒糖どらやき』や、季節限定商品もあります。
国産小麦100%の人気ベーカリー!Kranz本店の白いあんぱんと白いクリームパン


『諸國屋』の店頭に並べられた、おいしそうなパンを発見。兵庫県伊丹市に本店を構える『Kranz本店』の『白いあんぱん』と『白いクリームパン』です。Kranz本店は国産小麦100%、無農薬や有機野菜、フルーツを使用したパンが人気のベーカリー。白いアンパンシリーズのこの2つが看板商品です。


白いあんぱんは、北海道産小麦粉『春よ恋』、奄美諸島産さとうきび糖『喜美良』、よつ葉バター、赤穂の塩を使用。もっちりとした白いパン生地の中にオーガニックの小倉あんと生クリームを詰め込んだ、まるでスイーツのようなパンです。白いクリームパンの中は甘さ控えめのカスタードクリームが入っており、白いあんぱん同様にスイーツのような味わい。伊丹空港では数量限定で取り扱われているそうです。
地元のこだわりの商品やいつもと少し違ったお土産が揃う『諸國屋』


北ターミナル2階(セキュリティチェック前)にあるギフトショップ『諸國屋』では、定番のお土産だけでなく、バイヤーが厳選した関西のお土産が勢ぞろい。地元で人気のパンやジャム、スイーツショップの焼き菓子など、”こんなものが欲しかった”が見つかります。地元で愛される商品や、いつもと少し違った個性的なものまで、お土産選びの時間がさらに楽しくなるお店です。
便利なお土産事前予約サービス
大阪国際空港では、お土産を事前に予約できるサービスがあります。専用WEBサイトから購入するお土産をチョイスし、予約。当日は、空港の店舗にある専用レジで支払いをし、商品を受け取るだけというサービスです。「買うお土産が決まっている」や「空港でゆっくりお土産を選ぶ時間がない」という場合に便利。特に、大阪国際空港のショップは多くの人で賑わい、お会計に時間がかかることも多々あるので、事前にいくつかのお土産を予約購入し、あとは当日選ぶというのもひとつの手段です。お土産事前予約サービスは大阪国際空港だけでなく、関西空港や神戸空港でも利用できます。
大阪といえばこれ!よしもとエンタメショップ


お笑いの街でも知られる大阪。大阪国際空港にもお笑いグッズが並びます。4階展望デッキエリアにある吉本興業オフィシャルグッズショップ『よしもとエンタメショップ』には、新喜劇や若手芸人のグッズが勢ぞろい。文房具やキーホルダー、吉本新喜劇人形焼きカステラなど、お笑いの街大阪らしいお土産に注目です。


ショップの横には新喜劇のセットが設置されており、フォトスポットとしても人気。ぜひ、新喜劇気分を味わってみてください。
大阪国際空港、お役立ち情報
旅先で慣れていない空港を利用する際に、コンビニエンスストアや銀行のATM、電源スポットを探したことがあるという方も多いのではないでしょうか。大阪国際空港は比較的利用しやすい造りになっておりますが、出発ラッシュの午前や休日は人が多いため、事前に利用したい場所を把握しておくと便利です。大阪国際空港のあると便利だと思うスポット情報をまとめましたので、訪れる際はぜひ参考にしてみてください。
コンビニエンスストア&ATM


大阪国際空港のコンビニエンスストアは中央ブロックにあるローソンの1ヶ所のみ。中央ブロックの1階の北ターミナル出入口付近にあります。ATMコーナーは北ターミナルと南ターミナルの1階(中央ブロック側の入り口付近)にそれぞれ設置されています。
電源カフェ


大阪国際空港では、飛行機の待ち時間に仕事をする人も多く見かけます。そんな時に便利なのが電源カフェ。中央ブロック3階にある『DEAN & DELUCA CAFE』は、コンセントの利用が可能なカウンター席があります。また、出発・到着とは別のフロアにあるため比較的人も少なく、落ち着いて作業をすることができます。
レンタカーステーション


レンタカーステーションは、北ターミナル1階の団対カウンター近くの扉を出たところにあります。レンタルバイクや長距離バスの乗降場もこの辺りにあります。
案内所


案内所は1階と2階のそれぞれ、中央ブロックの真ん中当たりにあります。何かわからないことがあれば、案内所を訪ねてみてください。
ベビールームとキッズスペース


ベビールームは、大阪国際空港ターミナルビル内に7カ所あります。調乳適温の72℃〜81℃のお湯や電子レンジも完備。中央ブロック3階のベビールームには、おむつ自動販売機(サイズM・L)も設置されています。


キッズスペースは中央ブロック3階にあります。靴を脱いで遊べるスペースには、夢見るそらやんのかわいい映像がゆったりと流れ、6歳以下の子どもの休憩場所におすすめ。


隣の飲食スペースにはベビーカーの置き場などもあり、子ども連れでも利用しやすい工夫がされています。
大阪国際空港へのアクセス


大阪国際空港へのアクセスは電車またはバスが便利。電車の場合、阪急梅田駅より阪急宝塚線とモノレールに乗って約30分で空港に着きます。大阪国際空港駅は、空港と通路で直結しているので迷うこともありません。


バスは、大阪、兵庫、京都をはじめ、中国四国地方まで運行しています。乗降場所は、北ターミナルと南ターミナルビルの前辺りで行先によって分けられており、バスのチケット券売機もその近くにあります。
公式ホームページには大阪駅やなんば駅、天王寺からは約30分、神戸三宮駅から約40分と記載されていますが、道路の交通状況によって所要時間が前後するので、時間に余裕を持って移動することをおすすめします。


大阪国際空港は車でもアクセス可能ですが、あまりおすすめはできません。その理由は大きく分けて2つあります。ひとつ目は、”混雑すること”です。大阪国際空港は街中にあるため、週末のみに関わらず周辺の道路が非常に混雑します。また、駐車場も2800台以上の収容台数ですが休日は非常に混雑し、駐車待ちの車で列ができることも。ふたつ目は、”駐車料金が高いこと”です。大阪国際空港の駐車場は、通常期の場合30分150円、最大料金は2,500円です。多客期になると、30分200円、最大料金は3,400円。駐車後、24時間経過以降は24時間毎の最大料金は少し低くなりますが、それでも安いとは言えません。1泊2日で多客期に旅行をする場合、大阪国際空港の駐車場を利用すると、5000円程の駐車料金が必要となります。
もちろん、大きな荷物などがある場合や早朝のフライトで始発の電車では間に合わない場合などは車の方が便利ですが、長期で旅行に行く人などは電車がおすすめです。
大阪国際空港周辺ホテル


早朝のフライトにあわせて前泊する際や、観光の拠点として利用したい空港周辺のホテル。大阪国際空港には、ターミナルビル内に『大阪空港ホテル』があります。空港直結なのでアクセスはとても便利です。ほかにも、空港周辺にはグリーンリッチホテル大阪空港前や東横INN大阪伊丹空港などの、ビジネスホテルもあります。国内線の主要空港にしては、周辺にホテルが少ないので約30分かけて大阪梅田まで出るのもひとつの選択かもしれません。
■住所:〒560-0036 大阪府豊中市螢池西町3丁目555
■アクセス:【車の場合】阪神高速道路11号線 池田線 大阪空港出口よりすぐ、中国自動車道(西行き) 中国豊中出口より約5分
【電車の場合】阪急梅田駅より阪急宝塚線とモノレールで約30分
飛行機に乗らなくても楽しめる大阪国際空港


今回は、大阪国際空港の展望デッキや飲食店、お土産などをご紹介しました。大阪国際空港では地域や他の地方と連携し、さまざまなイベントを定期的に実施しています。飛行機に乗らなくても楽しめる大阪国際空港。2025年には関西万博が控えており、さらなる盛り上がりに期待です!