最終更新日 2023-01-19
たくさんの温泉がある北海道ですが、短い旅の途中で気軽に回るには遠すぎる!広すぎる!というのも北海道旅あるあるですよね。
便利なところに泊まりたいし、のんびりできる温泉宿も大好き、というちょっと欲張りな人へ。札幌市の街中で、しっかりと温泉ステイができる「ONSEN RYOKAN 由縁 札幌」がおすすめです。
J R札幌駅や大通公園などから徒歩圏という便利な立地にあり、慌ただしい毎日の中で、サクッと1泊するのにぴったり。乗り継ぎのフライトや特急列車、レンタカーの手配も不要で、札幌駅に着いたら宿はすぐそこ。短い休暇でも、のんびりと温泉ステイを満喫できます。
記事の目次
札幌駅から徒歩で行く温泉旅館


ONSEN RYOKAN 由縁 札幌は、その名の通り札幌の温泉旅館。
2020年8月の開業から、札幌市内中心部のスタイリッシュな温泉旅館として注目を集めています。
札幌の温泉と言えば定山渓温泉や豊平峡温泉など、郊外の山間部をイメージする人も多いかもしれません。ONSEN RYOKAN 由縁 札幌があるのは札幌市中央区。JR札幌駅や地下鉄大通駅から徒歩圏内で、天然温泉に入れる温泉宿です。
遠出せずとも札幌市内中心部でおこもりできる温泉リゾートとして、大人の旅におすすめ。もちろん時計台やテレビ塔、旧北海道庁赤れんが庁舎などの有名観光地にも徒歩でアクセスできるので、観光メインの旅でも満足できる立地です。
入口から始まる非日常


ONSEN RYOKAN 由縁 札幌で過ごす特別な時間は、のれんをくぐる瞬間から始まっています。洗練された和のしつらいを眺め、穏やかな気持ちで非日常の世界へ足を踏み入れることができます。
1階エントランスホールの一画には、落ち着いた雰囲気のラウンジスペースがあります。


ほんのり薄暗い空間で中央のあかりを眺めていると、まるで日本家屋の中で囲炉裏を囲んでいるような気分に。訪れたゲストがちょっとした時間に腰を下ろしてくつろげるように、というおもてなしの心が感じられます。
館内の照明はどこもひかえめで、さりげない間接照明が使われています。忙しい毎日の中でチカチカする蛍光灯に疲れた目に、何とも言えないやさしい明るさとあたたかみ。照度を抑えた照明が作り出す美しくほのかな陰影の中で、リラックスして過ごせそうです。


館内のあちこちにある盆栽や木彫りの熊などの、ちょっとしたアートも必見。盆栽のデザインはフロアごとに異なるこだわりぶりで、館内の探検も楽しめます。
植物園を見晴らすコーナーダブル
共用スペースの和のしつらいを楽しんだら、いよいよ客室へ。札幌市は190万人が暮らす大都会で、由縁があるのはその中心部。温泉旅館と言っても、高層ビル街に囲まれた中ではゆっくりくつろげないのでは…なんていう心配は無用です。


写真は人気のコーナーダブルの客室からの眺め。天井まで届く、L字型の大きな窓が印象的な空間です。窓の外には、都心にいることを忘れてしまうような開放感のある眺望が広がっています。ONSEN RYOKAN 由縁 札幌は北海道大学植物園が目の前という立地のため、広大な緑が見渡せます。


また冬には辺り一帯が真っ白な雪景色になり、さらに違った趣に。新緑や紅葉など、季節ごとにそれぞれの美しさがあります。窓の手前は、畳を敷き詰めたくつろぎスペース。スタイリッシュでありながら、和の雰囲気がいっぱいで心なごむ空間です。温泉旅館らしく、畳の上でのんびりと過ごしたくなります。


木のカウンターを挟んでリビングスペースと分けられた寝室部分に置かれているのは、180センチ幅の広々としたベッド。いつでも好きな時に休めます。
高層階ダブルで過ごす癒しの時間


こちらは高層階タブルの客室です。モダンな和の空気感はもちろん、壁にはいけばなのようなオブジェをあしらうなど独特のニュアンスがあります。コンパクトな間取りながらソファを備え、居心地も良好。ベッドスペースは小上がり仕様になっており、くつろげる雰囲気です。


中央に置かれたベッドは160センチ幅で広々。正面の大きな窓から、やさしい光が差し込みます。背の低いソファとカフェテーブルなので、ベッドでごろごろしながらテレビを見る…なんていうリラックスした時間も過ごせそうです。


すべての客室には、お茶とお茶菓子がそれぞれ2種類ずつ用意されています。定番の緑茶だけでなく北海道らしい「とうきび茶」もあるのがうれしいですね。


地のものにこだわって選ばれたお菓子は「ごぼうさん」と「くるみ餅」。どちらも素朴でやさしい甘みで、由縁の雰囲気にぴったりです。和モダンなデザインの茶器を使って、温泉旅館のティータイムを楽しみましょう。
特別な時に泊まりたいスイートルーム


由縁の最上階である12階には、2種類のスイートルームも用意されています。写真はファミリースイートの客室。定員は4名で、その名のとおり家族連れでゆったりと泊まれます。


39平米の広さにはベッドルームと和室があり、テラスを備えた露天風呂がついています。取材時はちらちらと雪が降っており、風情ある雪見風呂になっていました。


寝室には180センチ幅のベッドがあるほか、3名以上で宿泊する場合には畳の上にふとんを追加することも可能。家族みんなで広々と休めます。
そのほかにはカップルで泊まりたいガーデンスイートもあります。180センチ幅のベッドに広々とした畳のくつろぎスペースを備え、大きな窓から植物園を眺めて過ごせます。
登別カルルス温泉に浸かるひととき


由縁の温泉は、北海道でも有数の温泉地である登別市から直送される「登別カルルス温泉」です。古くから湯治場として愛され、多くの旅人の疲れを癒してきました。無色透明で匂いもない単純温泉で、クセのないお湯は老若男女に人気。
神経痛・脊髄、筋肉及び関節リウマチ・胃腸病・自律神経失調症・頭部外傷神経症・ ノイローゼ・更年期障害・肩こり・婦人病・痔疾・皮膚及び外科疾患への効能があります。


大浴場には札幌軟石(なんせき)を使用しています。札幌軟石とはその名の通り札幌で産出される凝灰岩で、明治時代から小樽や札幌地区の建設資材として重宝されてきた石材です。軽く保温性が良い石材として開拓使が使用を奨励したため、札幌エリアに残る石造りの古い建物には札幌軟石が多く使われています。開拓の歴史に思いを馳せながら、北海道らしい温泉浴を楽しみましょう。


こちらは女性用大浴場の屋外スペース。木材の間からかすかな日ざしが差し込む露天風呂があります。プライバシーを守りながら、やわらかな光と北国のひんやりとした風を感じられる空間です。(男性用の大浴場は仕様が異なります。)
男女ともにドライサウナを備えているほか、女性用大浴場にはリラックス効果の高い「打たせ湯」も。温泉にゆったりと浸かって、サウナや打たせ湯などのオプションを楽しむ。夜は25時まで、朝は6時から開放されているので、滞在中に何度も入浴できます。繰り返し入浴することで温泉の効能を充分に堪能でき、心をときほぐすような時間が過ごせます。まさにここは、現代の湯治場なのかもしれません。
温泉まわりの、ひそやかな楽しみ
ONSEN RYOKAN 由縁 札幌のちょっとした遊び心やおもてなしを味わえるポイントが、温泉の周りに散りばめられています。


まずは温泉旅館の大浴場でありがちな「自分の履き物が分からなくなる問題」に関するもの。ここに置いていたはずが見当たらない、別の誰かが履いてきたものを使うしかないのかな…とプチストレスになった経験のある人も多いでしょう。
施設によっては番号の書かれたクリップが置かれているケースもありますが、由縁式の対策はさらにエレガント。3種類の可憐な鼻緒留めが置かれています。
無病息災の「梅結び」、延命長寿の「菊結び」、平安や健康の「吉祥結び」があるので、どれを選ぶか迷うのも楽しいもの。お気に入りの鼻緒留めを結んで、自分の下駄の目印にしてくださいね。


湯上がりにちょっとうれしいサービスが、北海道バニラアイス。
15:00〜25:00まで大浴場の入り口に置かれているので、宿泊者は誰でも無料で楽しめます。北海道のミルクをたっぷり使ったやさしい甘さのバニラアイスクリームは、湯上がりにぴったり。温泉でほてった体を冷やしましょう。
夜パフェだって、徒歩圏内
札幌旅行の楽しみのひとつが夜パフェ。札幌では、夕食に出かけてお酒を飲んだ後に甘いパフェを食べてしめる「シメパフェ」の文化が根付いています。
ONSEN RYOKAN 由縁は、温泉旅館でありながら泊食分離。決まった食事が付いている訳ではないので、その日の気分やおなかのすき具合で夕食を決められます。札幌駅や大通公園、すすきのも徒歩圏という立地を生かして、札幌グルメを気の向くまま存分に楽しめます。
夕食の後は、札幌名物の「シメパフェ」に行くのを忘れずに。すすきのから大通公園の周辺には、夜遅い時間でもフォトジェニックなシメパフェを食べられるお店がたくさんあります。
その中のひとつ「Berry Berry Crazy」は、すすきのにあるパフェのお店。
「いちごに夢中」という意味の店名が示す通り、いちごパフェの専門店です。北海道の日高地方にある浦河町産のいちごをふんだんに使っています。


10粒以上のいちごを贅沢に乗せた定番の「札幌いちごぱふぇ」1,738円が人気です。まずはお通しとして出てくるいちごのピュアな味わいを楽しむという、粋な演出から始まります。いちごはもちろん、器もきれいでフォトジェニック。


パフェはいちごに生クリーム、いちごのジェラート、パイ生地、スポンジケーキ、ミルクのジェラートと盛りだくさんで食べごたえも充分。パフェに使用するいちごの種類は、季節によって変わります。
いちごはもちろん、ジェラートやソースもすべて浦河町産のいちごを使うこだわりぶりで、札幌らしいスイーツ体験ができます。月替わりのいちごパフェもあるので、食べ比べも楽しめますよ。
■住所:北海道札幌市中央区南3条西5丁目20 2階
営業時間:18:00-00:00(Last23:30)
■アクセス:JR「札幌」駅より徒歩7分
地下鉄南北線「北12条」駅より徒歩4分、地下鉄東豊線「さっぽろ」駅より徒歩10分
■新型コロナウイルス対策情報:https://www.hokudai.ac.jp/covid-19/
しっかり和食の朝ごはん


登別の天然温泉や札幌の夜パフェを堪能し、ゆっくりと眠った翌朝は、温泉旅館の朝食に出かけましょう。朝食は一階のレストラン「夏下冬上(かかとうじょう)札幌」で和定食をいただきます。自然光の差し込む窓側のテーブル席が人気ですが、おひとりさま旅にはカウンター席もおすすめです。
品数豊富で華やかな朝食で、まず最初にいただきたいのは、口どけの良い茶碗蒸し。
ゆずの香りがほんのりと立ち、なめらかなあんがかかっています。爽やかなゆずの香りの正体は柚子胡椒で、後味にピリッとアクセントが効いています。口に運ぶごとに少しずつ起き抜けの体が目覚めてくるような、あたたかい茶碗蒸し。初めの一皿にふさわしいメニューです。


こちらは旬の刺身の盛り合わせ。この日はカツオ、タコ、猿払産のホタテの3種類で、新鮮さが際立つおいしさでした。北海道の旬を感じながら、素材そのものの味を堪能できます。


ご飯ものは、北海道らしさがいっぱいの「ホッケのひつまぶし」です。ふっくらと炊かれた大ぶりのホッケに、ミョウガや青じそなどの香味野菜がアクセント。つやつやの白米は道内産です。
最初の一膳はそのまま、二膳目は薬味を添えて、三膳目はお出汁をかけてお茶漬けにと、味の変化も楽しいメニューです。やさしい味わいのお出汁で、さらりといただけますよ。
おかずやひつまぶしをいただくと、すっかりおなかがいっぱいに。朝食とは思えないほどのボリュームなので、朝風呂に入っておなかを空かせてから行くのもおすすめですよ。


食後は、セルフサービスのドリンクでゆっくりと過ごしましょう。コーヒーやお茶、フルーツジュースはもちろん、北海道名物の乳酸菌飲料「カツゲン」や道内産の牛乳などのご当地メニューもあります。
UDSが織りなす、感性を刺激する空間


ONSEN RYOKAN 由縁 札幌は、2020年8月に開業しました。
2019年6月開業の「ONSEN RYOKAN 由縁 新宿」と、2020年9月開業の「由縁別邸 代田」と合わせて、洗練された都会の温泉宿として注目を集めています。
そんなONSEN RYOKAN 由縁シリーズを運営するのはUDS株式会社。
まちづくりにつながる「事業企画」「建築設計」「店舗運営」を行う企業です。ONSEN RYOKAN 由縁シリーズのほかにも、ホテル カンラ 京都やMUJI HOTEL GINZA、HAMACHO HOTELなど、日本全国で人気の宿泊施設も手掛けています。
UDSのホテルは日常から離れて特別な時間を過ごすことができ、コストパフォーマンスの良さと合わせて人気です。さりげなく感性を刺激する、ちょっとしたインスピレーションを与えてくれる、そんな感覚を楽しみに、他のホテルにも泊まってみたくなるかもしれません。
チェックインからチェックアウトまで、たっぷりおこもりしたくなるONSEN RYOKAN 由縁 札幌。都心の温泉リゾートで、1泊だけの短い旅でも心も体もすっかりリフレッシュできます。札幌駅から徒歩で行く気軽なプチ温泉旅行に出かけてみませんか。
■住所:北海道札幌市中央区北1条西7丁目6
■アクセス:札幌市営地下鉄「大通」駅より徒歩約8分
JR札幌駅・札幌市営地下鉄「さっぽろ」駅より徒歩約13分
札幌市営地下鉄「西11丁目」駅より徒歩約10分
■新型コロナウイルス対策情報:https://www.uds-hotels.com/yuen/sapporo/news/6076/