最終更新日 2022-08-15
各国の入国規制も緩和され、少しずつ海外旅行の需要も高まってきています。そんな中でも、日本は比較的コロナウイルスに対して厳しい規制を設けており、2022年8月8日現在帰国時には出国72時間以内のPCR検査陰性証明が入国時の必須条件となっています。
旅行が好きな人にとってはこの規制が障壁となり、海外旅行に踏み切れない理由になっていることかと思います。
私自身の2022年8月ごろの海外旅行で友人がコロナ陽性となり、私も陰性ではあったものの濃厚接触者となりました。友人がどのような手続きを取らなければいけなかったのかもすぐそばで見ていましたし、自分がどういう行動を取らなければいけないかも、この経験を通して知ることができました。
その体験をもとに、本記事では
①現地でコロナウイルスに罹ったらどうなるのか
②陽性者と共に旅行をしていて、濃厚接触者となった場合どうなるのか。
こちらを詳しく紹介していきます。
本記事が海外旅行に行こうと思っているみなさんの手助けになれば幸いです!
記事の目次
海外でコロナウイルスに罹ったら


海外旅行中にコロナにかかることは正直あまりないと思っていました。まさか自分たちがその当事者になることはないだろうと、そんな自信がありました。
ですが、海外ではマスクをしていない国がほとんどです。そこまで感染者が多くない国でも、ある程度感染するリスクはあります。
感染してしまった場合は、落ち着いて情報を集めることが大切です。そして何より感染したらどういう情報が必要でどういう行動をとればいいのかを把握する必要があります。
①帰国に影響の出ないタイミングで陽性になった場合


2022年8月現在、日本に帰国するための便の出発72時間以内のPCR検査による陰性証明書が帰国の際に必須になっています。
このPCR検査のタイミングとは全く関係なく、帰国まで、例えば2週間以上ほどある場合にコロナウイルスに感染してしまった場合は、帰国タイミングの陽性反応よりはシンプルです。
「大事なのは各国のルールに従って療養すること」です。
実際に私が訪れたオーストラリアを例に挙げます。
「陽性反応が出てしまった際、領事館へ電話したところ、陽性者がどこかへ連絡して陽性だったことを何かに登録する必要は現在ない」とのことでした。
つまり、簡単に言ってしまえば「自分で治してください」ということです。日本のように保健所に連絡したりという手続きは存在せず、隔離を行なっているかどうかのチェックもありません。悪い言い方をすれば体調が治った後、元気になったからといって外を出歩いたとしても問題はありません。
オーストラリアではコロナはすでにこのような扱いになっているんです。もちろん、全て自己責任の範囲ということではありますが。
②帰国に影響の出るタイミングで陽性になった場合


帰国に影響の出るタイミングで陽性になってしまった場合は、いくつかやらなければいけないことがあります。
私達は今回、日本に帰国するための便の出発72時間以内のPCR検査による陰性証明書を取得しようとし、そこで友人に陽性反応が出てしまいました。
オーストラリアは保健所等への連絡は必要なかったのですが、国によっては必要かもしれません。こちらは領事館に電話してみてください。教えてくれるはずです。
その他に行わなければいけないことは大きく分けて4つあります。
- 保険会社への連絡
- フライトの変更
- 宿泊施設探し
- ポケットWi-Fi等の契約延長
保険会社への連絡
まずは海外旅行の際に入っておいた保険会社に連絡し、陽性になったこと、そしてその影響で日本に帰れないためフライトの変更や宿泊施設の予約、延泊の準備が必要であることを伝えます。
その際にどこまで保険会社が負担してくれるかもしっかり聞いておきましょう。
何より大事なことは保険に入っておくことです。コロナ禍の海外旅行では保険に入っておくことを強くおすすめします。何が起こるかわからないご時世である上、日本語で説明してくれる保険会社の人にはとても助けられるはずです。今回私達も保険に入っていなかったらどうなっていたのだろうと、想像するだけで怖いです。
フライトの変更
保険会社への連絡が終わったら、フライトの変更です。まずは陽性となった日から1週間後ごろのフライトに変更することをおすすめします。1週間以内のフライトに変更しても陰性が出る可能性は限りなく低いですし、遅すぎると早めに陰性が出た際、保険会社に無駄な滞在と判断され、陰性が出てからの費用を負担してもらえない可能性もあるからです。
1週間後ごろのフライトまでに陰性証明書が取れればそれを使用して帰ることができますし、もし陽性が出たなら1日ずつ、ないしは2日ずつずらしていくのも手かと思います。
一つ注意していただきたいのが、治っているにも陽性が出続ける現象です。こういったことがある程度あるようです。
この際に大事なのは領事レターです。医師からの診断書やフライト情報などを提出することで治ったのに陽性が出てしまう現象に対処できる手段があります。英語に自信がない方は最初のPCRで陽性だとわかったタイミングで日本語が使える病院を探しておくといいですね。
結局は「陰性証明書もしくは領事レターを取得」すれば帰国できるため、そこを第一目標に動くことで何をすればいいかわかるはずです。
その陰性証明書や領事レターが取得できそうな日に合わせてフライトやホテル、その他契約を延長してください。
ちなみに自分たちはJetstarのStarter Plusだったのでフライトは何度変更しても手数料はかかりませんでした。万が一変更手数料がかかる際も、保険会社によっては負担してくれるかと思います。ここら辺の契約内容については人によって異なるので、しっかりと保険会社とコミュニケーションをとって確認してくださいね。
宿泊施設探し
当初の予定では帰れないということは宿泊施設を延泊するか新たに探す必要があります。
私たちは陽性者と陰性者(濃厚接触者)だったので、部屋を分けられる宿泊施設にする必要がありました。なぜなら陰性だった人が途中で陽性となってしまった場合、さらに滞在期間が延びるためです。
この宿泊施設の費用も保険によっては全額もしくは一部負担してくれるはずです。こちらも保険会社に確認してみてくださいね。
ポケットWi-Fiなどその他契約の延長
私達はポケットWiFiを使用していたため、その契約の延長も必要でした。難しくなはありませんが、忘れないように注意してください。
繰り返しになりますが、この費用も保険によっては全額もしくは一部負担してくれるはずです。
保険は「なんらかの事情によって止むを得ず帰国できず現地に滞在する際に発生する最低限の費用を負担してくれる」イメージでした。
ここまでの手続きを終えたら、あとは療養に専念してください。
陰性が出ることを願うしかありません。もしいつまで経っても出なければ領事レター発行のために動いてください。
海外で濃厚接触者になったら


今回私はオーストラリアで日本への帰国間近に濃厚接触者になりました。その際に分かったこと、そしてやらなければいけないことがいくつかあるのでそちらを紹介します。
①帰国に影響の出ないタイミングで濃厚接触者になった場合
帰国に影響の出ないタイミングで濃厚接触者になった場合、大きい声では言えないですが国によっては自由に行動できます。オーストラリアでは、「領事館の方にも当人の判断に任せている」とのことでした。
ただ、濃厚接触者への規制もしっかりと行われている国もあるかもしれません。その際は領事館に確認し正しい情報を把握した上で指示に従い行動してください。
②帰国に影響の出るタイミングで濃厚接触者になった場合(重要)


一番面倒なのは、帰国に影響の出るタイミングで濃厚接触者になった場合です。
私は実際にこの立場だったのですが、とても判断に迷いました。
というのも自分は陰性証明書を取れていたので、このまま帰るべきかそれとも友人も不安だと思うので残って一緒のタイミングで帰るか、、
ただ、自分は家族と一緒に暮らしているので、濃厚接触者の状態で家族の元には帰れず、その場合日本でのホテル代が発生します。また、ポケットWi-Fiは友人が契約していたのでWi-Fiなしで帰国できるのかも一つ懸念点でした。
自分も友人と同じ保険に入っていたので、その保険が適用されるならこちらに残り、友人とともに帰国しようと考えました。すごいポジティブに考えれば海外での滞在を伸ばすことができるので、どちらに転んでもいいように考えようと決めました。
結論、自分の保険は適用されませんが、友人の保険で自分の分も負担してくれるとのことでした。というのも、おそらく海外ではホテルは一室料金なので一人でも二人でも変わらないこと等あまり保険会社の負担が変わらないことが大きかったのかもしれません。
もし自分には適用されていないのであれば、自分は先に帰国していたかと思います。
ちなみに、本当に帰国できるかどうかも『MySOS』というアプリを使用してしっかりと確認していました。
MySOSは帰国する際に検疫を一部オンラインで事前に済ませることのできるアプリです。空港で何時間も待つことなく、スムーズに空港の検疫をパスできます。
MySOSで必要な情報は
・質問票WEB(質問に答える項目)
・ワクチン接種証明書
・出国前72時間以内の検査証明書
・誓約書
です。
この質問票WEBで、14日以内に陽性者との接触があったかどうかを聞かれます。私は正直にあると回答し、それ以外の項目も全て回答しました。
必要情報も全て提出し数時間後、審査が通りました。
濃厚接触者でも帰れるんだと分かった瞬間でした。
おわりに
2週間ほどの海外旅行でコロナウイルスにかかる/濃厚接触者になるとは想像していませんでした。
皆さんも、どこにどのような感染リスクが潜んでいるかは分かりません。
事前にしっかりと保険に入り、そして必要な情報をしっかりと把握した上で海外旅行に臨んでください。そうすれば海外旅行は間違いなく楽しいものになります!!!
※加入保険によって保障される内容は異なります。
※本記事は8/8時点の事例です。
※本記事はオーストラリアでの対応を元にしております。他国の情報についてはご自身でお調べすることを推奨します。
※各国の対応などの詳細は外務省や大使館・領事館のHPをご確認ください