最終更新日 2022-02-15
大阪市は日本有数の大都市として栄えている分、観光スポットも非常に多いです。定番のスポットだけでも通天閣や海遊館、あべのハルカスなどがあります。そして大阪の観光スポットで欠かせない場所の1つが大阪城です。豊臣秀吉が築いたことで有名な大阪城はぜひ行ってみたいですよね。今回は大阪城について、周辺スポットも含めてご紹介します。
大阪城とは?


大阪に観光へ出かける際、通天閣やアメリカ村、海遊館など定番のスポットに出かけてみたいですよね。そして大阪を代表するスポットとして、大阪城を挙げる人もいるでしょう。ただ大阪城の名前は聞いたことがあっても、具体的にどのような城なのかよくわからない人もいますよね。まず大阪城の基本的な情報や歴史についてご紹介していきます。
大阪城の基本情報


大阪城は大阪市中央区にある、天守閣や城門などのある城跡及び都市公園です。戦国時代を終焉に導いた豊臣秀吉が1583年から数年がかりで築城し、豊臣政権の中心にふさわしい城として整備しました。1615年の大坂夏の陣で焼け落ちた後、徳川幕府の手によって天守閣とともに再建されます。天守閣は江戸時代の落雷で焼失した後、長らく再建されない状態が続きました。昭和時代の1931年になって鉄筋コンクリート製で復元されて現在に至っています。
現在の大阪城は天守閣がある本丸を中心に、いくつかの堀で区切られた1つの大きな都市公園として親しまれています。城跡としては、基本的に徳川政権時代の堀や門、石垣が残っているため、江戸時代に使われていた頃の面影を随所に感じられるでしょう。
また商業施設の「ミライザ大阪城」やジョーテラス大阪などの周辺施設もあり、大阪の人々にとって欠かせない憩いの場にもなっています。加えて都市公園ということもあり、西の丸庭園をはじめ各所で桜や紅葉など季節の草花が見られる大阪市民の憩いの場としても有名です。大阪では有数の歴史と自然とイベントを同時に味わえる場所といえるでしょう。
■住所:大阪府大阪市中央区大阪城1-1
■営業時間:9:00~17:00(最終入館16:30)
■定休日:12月28日~1月1日
■料金:大人600円、中学生以下無料
■アクセス:JR大阪環状線大阪城公園駅より徒歩15分
■新型コロナウイルス対策情報:https://www.osakacastle.net/wordpress/wp-content/uploads/2020/05/61abeb9ed6393bb604a83a1f7d4af276.pdf
大阪城の歴史を一挙ご紹介!


大阪城と聞くと、「天下を統一した豊臣秀吉が建てた城」というイメージが強いですよね。実は大阪城の歴史はイメージ以上に奥深いため、観光の前に知っていると城跡を味わい深い気分で散策できるでしょう。
豊臣秀吉による築城の前から大坂夏の陣まで
大阪城の歴史は、秀吉が築城する100年近く前から始まります。1496年に当時浄土真宗の指導者だった蓮如(れんにょ)上人が、現在の城一帯に石山本願寺を建立しました。ちなみに当時は「大坂」と表記され、今の「大阪」になるのは明治時代以降のことです。石山本願寺は数十年にわたって浄土真宗の本山として栄えましたが、1580年に織田信長に敗れた後で焼失します。信長の後継者となった豊臣秀吉は、1583年に石山本願寺の跡に自分の居城を築く工事を開始し、3年後には天守閣も完成しました。彼の築いた大坂城は現在の城跡よりも広大で、四重の堀で守られた最高の防衛力を誇る城でした。
秀吉の死後、政権を握った徳川家康は豊臣氏を滅ぼそうと大坂城を攻めます。家康は豊臣方と一度和睦し、外堀と内堀を埋めたうえで再び大坂城を攻め、豊臣氏は滅亡しました。そして秀吉が長年かけて築いた大坂城も、戦火によって焼け落ちました。
徳川政権の再建から明治維新まで
大坂の陣から5年後の1620年、徳川政権は全国の大名を動員して大坂城を再建します。徳川氏の威光を知らしめるため、豊臣時代の城跡を完全に埋め尽くして天守閣などが築かれました。再建された大坂城は、江戸時代も国内最大の経済都市であった大坂を支配する拠点として機能します。しかし天守閣は再建から30年足らずで落雷によって焼失し、以降は再建が行われないまま時が流れていきました。
幕末の1868年には、大政奉還で政治の実権を朝廷に返した徳川慶喜が大坂城に入りました。彼を中心とする旧幕府軍は新政府軍との戦いで敗れたため、慶喜は江戸に逃げ帰ります。そして大坂城も旧幕府方が放火した末、多くの建物が失われました。
近代から現代に至るまで
明治時代に入ると大坂城は新政府の管理下に置かれ、陸軍用地として活用されます。陸軍第4師団の司令部が置かれ、1931年にはレンガ造りの司令部庁舎(現在のミライザ大阪城)も建設されました。また大阪府の誕生に合わせて、城の名前も「大阪城」と改められます。
昭和に入り、当時の大阪市長・関一(せきはじめ)氏の提案で天守閣の再建に向けて動き始めました。150万円(現在の750億円)もの募金が集まって、鉄骨を使った鉄筋コンクリート製で再現されます。なお天守閣内部は、城の歴史を伝える歴史博物館として整備されました。戦後は城跡全域の都市公園化が進められ、平成時代には天守閣の大改修も行われています。そして天守閣は、1997年に国の登録有形文化財に指定されました。
なお1984年には天守閣付近で発掘調査を行った際、豊臣時代の石垣が出土しています。現在大阪市が中心となって、2023年に豊臣時代の石垣を展示する常設施設を開館するための準備が進められている状況です。公園内の周辺施設の新設と合わせて、大阪城は今後に向けた話題性のあるスポットとなっています。
大阪城の魅力を存分にご紹介!


大阪でも有数の観光スポットとして有名な大阪城は魅力も様々です。歴史に関するものだけにとどまらないため、実際に散策するといろいろと満喫できるでしょう。主に以下の4つが挙げられます。
大阪城の魅力(1):大阪の中心の風景を楽しんだり大阪城の歴史を学べたりする天守閣


大阪城最大の魅力は、城跡だけではなく大阪のシンボルにもなっている天守閣です。外観も秀吉時代のものが再現されており、金のしゃちほこや青緑色の瓦が乗った屋根や、最上階付近にある金であしらった伏虎の装飾が特徴になっています。内部は秀吉の生涯や大阪城の歴史を展示する博物館になっており、秀吉の立身出世や大坂の陣、江戸時代の大坂城などについて学べるでしょう。また秀吉に関係ある人物の書状や甲冑なども展示されているため、彼らの生きざまにも触れられます。
加えて天守閣の最上階は展望フロアになっており、大阪都心部のランドマークや生駒山など遠くの自然スポットを眺められます。大阪城を訪れたら、まずは天守閣を見物すると良いでしょう。
大阪城の魅力(2):城跡の各所には大手門などの門・櫓や石垣も残っている


また広大な城跡の各所に、門・櫓や石垣などが多く残っている点も魅力です。主に徳川政権時代の遺構ではあるものの、幕府が威信をかけて再建したこともあり、残されている門などのサイズに圧倒させられるでしょう。中でも西側の大手門一帯や石垣に使われている巨石は、ぜひ注目してみてください。
巨石については、南側から桜門をくぐって本丸に入ったところにある「蛸石」など迫力満点な石を随所で見られます。あまりにもサイズが大きく、大人数でなければ運べないと想像できるほどであるため、一見の価値があります。ほかにも城跡を散策していると、堀や石垣が先々まで続くさまを体感できるでしょう。
公園中を歩くだけでも、天下を取った豊臣・徳川両氏の威光や権力の大きさを感じやすい点も大阪城の大きな特徴といえます。
大阪城の魅力(3):周辺にも食事・ショッピング・イベントを楽しめる施設が多い


大阪城周辺には食事やショッピング、イベントなどを楽しめる場が数多くあるため、友人グループや家族連れでの観光やデートでも十分に楽しめます。天守閣の隣にある「ミライザ大阪城」や公園東側の「ジョーテラス大阪」は、レストランやカフェが出店している複合施設です。大阪城でランチやお茶を楽しむうえでおすすめの場所となっています。
加えて両スポットには土産物店も入っているため、大阪城観光に合わせて大阪土産を買うのも良いでしょう。またクールジャパンパーク大阪や野外音楽堂、大阪城野球場などのようにスポーツやエンタメ関係の施設も多く設置されています。コンサートやライブ、エクササイズなどができる場もある分、歴史散策以外にも豊富に楽しめるのも大阪城界隈の見どころです。
さらに日没から23時まで、天守閣を中心にライトアップも行われます。普通のライトアップでも天守閣が淡く光り、周りのビル群との相性で見事な夜景を演出しやすいです。中でも桜の季節には夜桜とともに浮かび上がるため、ロマンチックなデートにもうってつけでしょう。
大阪城の魅力(4):城跡を整備した公園内は豊かな自然を満喫できる


大阪城公園は四季折々の草花や緑が豊かである分、1年を通じて自然を満喫できる点も魅力です。春には桜が、秋には紅葉が見られ、青空の下で天守閣とともに映える風景は十分に見ごたえがあります。本丸の西にある西の丸庭園や東側の梅林、北側の桃園では、春になると桜や梅、桃などが咲き誇るスポットとして有名です。花見の定番スポットにもなっているため、春先に大阪城を訪れる際はぜひ足を運ぶと良いでしょう。
また城の南側にはあじさい・うつぎ園もあるため、5月から7月にかけて紫陽花などが咲き誇る時期が見頃です。ほかにも大阪城には水堀が多かったり渡り鳥の飛来地になっていたりする分、各所でさまざまな野鳥が見られます。種類もハトやサギ、カッコウ、ホトトギスなど多いため、バードウォッチングも楽しみやすいです。特に渡り鳥が多くなる10月から11月にかけての時期がおすすめとなっています。
大阪城観光の楽しみ方を解説!


大阪城を実際に見て回ろうにも敷地自体が非常に広いため、どこから回れば良いのか迷いますよね。大阪城を散策する際におすすめのルートをご紹介いたしますので、ぜひ実際に大阪城を訪れる際に役立てていただければ幸いです。
最初に見るべき場所は大手門界隈


大阪城にある数多くの入口の中でも、観光の際に最初に入るのであれば南西にある大手門がおすすめでしょう。大手門から入って桜門を経て天守閣に至るルートが、最も大阪城の歴史に触れやすいためです。大手門は徳川幕府が1628年に再建した門で、城内にある文化財の中でも江戸時代の頃の姿を今に伝えるという意味で貴重な存在になっています。
また大手門の左側にある千貫櫓も1620年に再建された頃の姿をとどめており、現存するものでは城内最古の文化財です。大手門をくぐると、正面の石垣に3つの巨石が見えます。3つあるうち、真ん中の大手見付石は城内各所にある巨石の中でも4番目に大きいものです。ほか2つと一緒に堂々と鎮座しているさまは圧倒させられるでしょう。3つの巨石の左側には、大手門以上に大きな多門櫓があります。大手門や先ほどご紹介した巨石とつながっている分、サイズの大きさに驚かされること間違いありません。
西の丸庭園で堀越しに天守閣を眺めてみよう


多門櫓を抜けて道なりに進むと、左手に西の丸庭園への入口が見えてきます。西の丸庭園は全体で約6.5haもの広さがあり、芝生や木々の緑色が非常に目立つ場所です。中に入って右側を向くと、堀の向こうに天守閣の全体像が見えます。特に晴れた日の木々と天守閣、青空が作り出す景色は一見の価値があるものです。よりおすすめなのが桜の季節で、庭園内に300本ものソメイヨシノが植えられています。花見の際は満開の桜と美しく映える天守閣の組み合わせを楽しめるでしょう。なお芝生は庭園内の半分の区域に植えられているため、空の下で一度腰を下ろしてみると気持ち良いです。
豊国神社を経由して桜門・蛸石へ


西の丸庭園を散策したら、再び桜門方面への道に戻ります。桜門方面に進む前に、ぜひ庭園の入口からまっすぐ進んでみてください。まっすぐ進んだ先には、大阪城が築かれる前にあった石山本願寺推定地の石碑が立っています。案内板もあるため、大阪城が築かれる前の歴史にも触れられるでしょう。石碑を見終えて本丸に続く道を進むと、右手に豊臣秀吉を祀った豊国神社が見えてきます。立身出世や開運のご利益があるため、未来の活躍を願いたい人におすすめです。一方神社から見て向かいに桜門が立っています。
現在立っているのは明治時代に再建されたものではあるものの、重要文化財に指定されているため、見ごたえが抜群です。また桜門越しに見える天守閣は、特に桜の季節には美しい景色を見せるため、ぜひ写真に撮っておくと良いでしょう。
桜門をくぐった正面には、城内最大の巨石である「蛸石」があります。重さは推定108トンで、左端の表面にタコの頭のように見えるシミがついている点でユーモラスな見かけです。あまり区切りなどがないような姿を見ても、大きさや重さに驚かされるでしょう。ちなみに左側にも城内3位の大きさを誇る振袖石もあるため、一緒に見るのがおすすめです。
いよいよ天守閣やミライザ大阪城へ


蛸石のある場所から進んでいくと、いよいよ目の前に天守閣が、右手にミライザ大阪城が見えてきます。かつて陸軍第4師団司令部の庁舎だったミライザ大阪城は、大正や昭和のレトロな姿が残っているのが特徴的です。内部にはカフェなどもあるため、ロマンチックな雰囲気の中で休憩などができます。天守閣は8階構成で、石段を上がって1階部分が入口です。順路に沿って進むと、エレベーターで先に最上階の展望台に向かいます。展望台は地上58mの高さに位置しており、外に見える大阪市中心部の景色が最高です。中には通天閣タワーやあべのハルカス、難波宮跡などのランドマークも見られる分、大阪らしい景色を楽しめるでしょう。
7階より下は博物館になっており、豊臣秀吉など大阪城に関係した人物や出来事について詳しく解説されています。特におすすめなのが、3階に展示されている原寸大の黄金の茶室や豊臣・徳川時代の本丸復元模型、戦国武将の甲冑資料です。文字通りすべて金箔で作られた黄金の茶室は、秀吉の栄光や繫栄ぶりを思い起こせるような内容になっています。加えて武将たちの甲冑資料も数多く展示されている分、知っていたり好きだったりする武将の甲冑を見ると気分が盛り上がるでしょう。ちなみに出口近くの2階では、武将の兜と陣羽織を試着して写真撮影も可能です。
天守閣から山里丸跡や極楽橋へ


天守閣を見終わった後は、裏手(北の方)に向かうと良いでしょう。天守閣の北側にもいくつか見どころがあります。天守閣脇の石段を下って道なりに進むと、右手に見えてくるのが山里丸の跡です。大坂夏の陣で豊臣氏が滅亡した際、秀吉の遺児である秀頼と彼の母・淀殿らが自害して果てた場所とされています。
お墓のように花などが供えられている分、豊臣氏が滅亡した場所であると思わずにはいられないでしょう。山里丸跡からもう少し進むと、内堀をまたぐ極楽橋が架かっています。もともと秀吉が築城した際に架けられ、2回の架け直しを経て現在に至っています。基本的にコンクリート製ではあるものの、天守閣との景観に合わせて一部木造になっているのが特徴です。大阪城でも有数の写真スポットでもあるため、1枚撮っておくと思い出に残せます。
極楽橋を渡り終えた後は、内堀沿いに道なりに進んでいくのがおすすめです。途中左手には城内屈指の梅スポットである梅林もあり、初春には美しい梅が咲き誇る様子が見られます。また玉造門の近くにある「蓮如上人袈裟懸の松」も見どころです。石山本願寺を建立した蓮如上人が自身の袈裟を懸けた言い伝えがある場所で、近くには「南無阿弥陀仏」と刻まれた石柱もあります。大手門近くにある石山本願寺推定地の石碑とともに、本願寺時代の記憶に思いをはせられる場所です。
大阪城公園の東側で散策や食事も


最後に玉造門を抜けて左手に出ると、豊かな自然の中に様々な周辺施設が見えてきます。食事やショッピングを楽しめるジョーテラス大阪や、様々なエンタメに触れられるクールジャパンパーク大阪などです。ジョーテラス大阪には様々なジャンルのレストランやカフェ、雑貨店・土産物店があり、リーズナブルな値段で料理を食べられるお店も多く入っています。城内の散策を終えてのんびり食事をしたり、雑貨などをじっくり手に取ったりしてくつろげるでしょう。
一方クールジャパンパーク大阪であれば、上方芸能や漫才、ミュージカルなど様々な種類のエンタメを楽しめます。上演が行われていなくても施設内にあるカフェでゆっくり過ごしたり、ダイナミックな映像を見たりできる点も魅力的です。
ほかにも大阪城公園の東側は散策路が広範囲に伸びているため、自然の中をじっくり歩きながら草花や野鳥を観察するのもおすすめでしょう。公園各所にベンチも設置されているため、カフェなどでテイクアウトしたドリンクを片手にじっくり腰掛けるのもありです。
大阪城へのアクセス方法をご案内!


大阪有数の観光スポットである大阪城へのアクセス手段はいろいろとあります。せっかく大阪城を巡るのであれば、アクセス方法を知っておくと便利でしょう。主に電車やバス、車でアクセスする方法があります。
大阪城へ電車を使ってアクセスするには?


大阪城にアクセスする際、電車の利用を考えている人もいますよね。実は大阪城の最寄り駅となる駅はいくつかあるため、利用する路線ごとに使い分けると良いでしょう。
JR大阪城公園駅・森ノ宮駅を利用して大阪城にアクセスする場合


大阪駅や天王寺駅方面からアクセスする場合は、JR大阪環状線の大阪城公園駅や森ノ宮駅が最寄り駅です。大阪駅から大阪城公園駅からは4駅10分・160円で、天王寺駅から森ノ宮駅までは5駅9分・160円となります。大阪城公園駅からは大阪城公園に直結しているため、園内を歩いて大阪城に行きやすいです。大阪城ホールや天守閣の北にある極楽橋を経由すれば、約15分で天守閣にたどり着けます。
一方森ノ宮駅からアクセスする際は、駅から向かい側に渡ってから高速道路沿いにまっすぐ進んだ後で右手に折れるルートです。音楽堂や玉造門、桜門を経由すれば約15分で天守閣に着きます。
地下鉄谷町四丁目駅を利用して大阪城にアクセスする場合


なんばエリアや梅田エリアから大阪城にアクセスする場合は、地下鉄谷町線と中央線が停まる谷町四丁目駅の利用がおすすめです。なんばからは地下鉄千日前線と谷町線を経由すると4駅6分・230円で、梅田からは谷町線で東梅田駅から3駅7分・230円で着きます。谷町四丁目駅では9号出口から外に出て、高速道路沿いにまっすぐ歩きます。左手に見える大阪市歴史博物館を通り過ぎたところにある交差点で左折し、さらに向かいに渡ると大手門が見えてくるでしょう。大手門をくぐってさらに道なりに進み、桜門もくぐれば天守閣に到着です。駅からの所要時間は約15分となります。
ほかにも京阪線や地下鉄長堀鶴見緑地線でもアクセスできる


ほかにも城から見て北西の京阪線天満橋駅や、北東の地下鉄長堀鶴見緑地線からもアクセスしやすいです。天満橋駅は京阪線有数のターミナル駅で、市役所などがある淀屋橋方面や京都方面から直接アクセスできます。天満橋駅からは、すぐ近くを通る谷町筋を天王寺方面に進んで3つ目の角で左折し、堀が見えてきたところで大手門を経由すれば20分程度の所要時間です。
一方地下鉄長堀鶴見緑地線は、大阪ドームや心斎橋から直接アクセスする際に使いやすくなっています。最寄り駅は城跡の北東にある大阪ビジネスパーク駅で、2号出口から桃園や極楽橋を経由すると約15分で到着です。
大阪城へバスを利用する場合


バスを利用する場合、大阪駅から直接アクセスできます。最寄りのバス停は「馬場町」停留所で、大阪シティバスの「大阪駅前」停留所3番のりばから22分・210円で到着です。「馬場町」停留所からは少し大阪駅方面に戻り、大手門や桜門を経由すれば約13分で天守閣にたどり着けます。
大阪城へ車でアクセスする場合


マイカーを利用して大阪城に行きたい人もいますよね。車を利用する場合は、阪神高速道路東大阪線の法円坂出入口または森ノ宮出入口が最も近いです。特に森ノ宮出入口であれば、2か所設置されている駐車場に近いためにおすすめでしょう。
駐車場は大阪城公園駅に近い大阪城公園駅前駐車場と、森ノ宮駅に近い森ノ宮駐車場があります。大阪城公園駅前駐車場は171台、森ノ宮駐車場は100台程度の駐車が可能です。両方とも24時間営業で、料金も8:00~22:00が1時間350円、22:00~8:00が1時間150円となっています。
大阪城内の移動はロードトレインやエレクトリックカーもおすすめ


大阪城は敷地自体が非常に広いため、歩いて回るのが大変という人もいますよね。もし歩き詰めがきつい場合は、ロードトレインやエレクトリックカーを利用するのもおすすめです。ロードトレインやエレクトリックカーは、第1木曜以外の日中に運行されています。ロードトレインは大阪城公園東側を、エレクトリックカーは西側で運行されているため、両方使いこなせば城内を楽に移動できるでしょう。
ジョーテラス大阪や豊国神社、大手門前など観光に欠かせない場所に停車駅が設けられているため、疲れた時などにおすすめです。
大阪城の周辺施設の紹介


大阪城には天守閣や石垣があるだけではなく、周辺にも食事やショッピング、エンタメなどを楽しめる施設が数多くあります。せっかく大阪城を観光するのであれば、息抜きがてら食事なども楽しみたいですよね。おすすめの周辺施設として、以下の5ヶ所をご紹介します。
ミライザ大阪城:旧陸軍師団庁舎を利用した複合施設


天守閣のすぐ脇にある、地上3階・地下1階の複合施設です。戦前に陸軍の師団司令部として建てられ、戦後は大阪府の警察本部や市立博物館を経て、2017年秋にレストランやカフェなどが入った複合施設となりました。外観・内部ともに陸軍時代に使われていた姿が残されています。ステンドグラスやシャンデリアなども残されているため、内部を歩くだけでもレトロな気分に包まれるでしょう。
1階にはカフェや土産物店が、2階から屋上階にはレストランが入っており、ランチや土産物探しなどを堪能できます。特に最上階にある「ブルーバーズルーフトップテラス」は、天守閣や周辺のビル群、眼下の自然などを一望できる場所にあるのが特徴です。真上に空が広がる環境でソファ席やテーブル席に座りながら、こだわった食材を使ったバーベキューができる分、忘れられないひと時になるでしょう。
また1階にあるカフェ「ザ・コナモン・バル利休」でも、たこ焼きやうどん、串カツなどの粉ものや、金箔を使ったソフトクリームを味わえるためにおすすめです。ほかにも土産物店では大阪城にふさわしく戦国グッズや忍者グッズまであるため、海外の観光客にも人気があります。
■住所:大阪府大阪市中央区大阪城1-1 ミライザ大阪城
■営業時間:9:00~22:00
■アクセス:JR大阪環状線大阪城公園駅より徒歩15分
■新型コロナウイルス対策情報:従業員の感染症対策や施設の消毒、三密対策などを実施中
ジョーテラス大阪(JO-TERRACE OSAKA):豊かな自然も楽しめる多ジャンルのレストランやカフェを備えた施設


JR大阪城公園駅の近くに2017年6月に開業した、大阪城界隈で人気のある複合施設です。施設内には22店舗ものレストランやカフェ、土産物店などが入っています。飲食店のジャンルも、ラーメン・イタリアン・フレンチ・パンケーキなど幅広いです。食べ物やスイーツ目的に滞在するだけでも、世界各国のグルメで1日中楽しめます。もちろん「たこ焼き道楽わなか」のように大阪グルメを扱うお店もあるため、あわせて立ち寄ってみると良いでしょう。
ジョーテラス大阪自体が緑の中に設置されているため、注文したメニューをテイクアウトして豊かな自然を満喫しながら飲んだり食べたりしても満喫できます。施設内にも野点(のだて)をテーマにしたフォトベンチもあるため、お茶会気分に浸ったり思い出に残る写真を撮った利できる点もポイントです。食べ物関係以外にもスポーツ施設や土産物店もあるため、周辺で汗を流したり大阪土産を探したりするうえでも使えます。
■住所:大阪府大阪市中央区大阪城3-1 大阪城公園内
■営業時間:7:00~24:00
■定休日:なし
■アクセス:JR大阪環状線大阪城公園駅より徒歩15分
■新型コロナウイルス対策情報:https://jo-terrace.jp/news
クールジャパンパーク大阪(COOL JAPAN PARK OSAKA):お笑いなど大阪のエンタメに触れられる施設


ジョーテラス大阪から森ノ宮駅方面に向かって歩いたところにある施設です。お笑いやミュージカル、古典芸能など様々なジャンルのエンタメの上演が行われており、敷地内には3種類のホールが設けられています。加えて最先端のプロジェクションマッピングや多言語対応、4Kなどが導入されている分、大阪が誇る多様なエンタメをより斬新な演出で堪能できる点も魅力です。
ロビーでは大型の映像ビジョンも設置されており、上演が行われていない時期でも美しい映像が流れているため、休憩がてらじっくりと風景映像を楽しめます。加えてカフェも設けられているため、軽食やお茶を買って建物内や周辺のベンチなどでのんびりするのもおすすめです。
■住所:大阪府大阪市中央区大阪城3-6
■営業時間:9:00~22:00
■アクセス:JR大阪環状線森ノ宮駅より徒歩7分
■新型コロナウイルス対策情報:従業員の感染症対策や施設の消毒、三密対策などを実施中
豊国(ほうこく)神社:天下人にまで出世した秀吉を祀った神社


本丸のすぐ南側にある神社で、豊臣秀吉が祀られています。豊臣氏を滅ぼした江戸幕府が倒れた後、明治天皇の命令で1879年に中之島に創建されました。なお現在地に移転されたのは、1961年のことです。
農民から天下人にまで上り詰めた秀吉が神様ということもあり、ご利益も仕事運や立身出世、開運、商売繁盛、就職・転職成功など多岐にわたります。未来に向かっていろいろと活躍したい人にはおすすめの神社でしょう。また鳥居をくぐってすぐのところには甲冑姿の秀吉像もあり、大阪城界隈ではおすすめの写真スポットの1つになっています。
■住所:大阪府大阪市中央区大阪城2-1
■参拝可能時間:自由
■定休日:なし
■アクセス:JR大阪環状線森ノ宮駅より徒歩10分
■新型コロナウイルス対策情報:https://www.osaka-hokokujinja.org/news/128270.html
西の丸庭園:大阪城きっての桜の名所


大阪城天守閣から見て、内堀をまたいだ西側にある庭園です。庭園の半分は芝生に覆われているうえ、本丸まで遮るものもない分、のんびりくつろぎながら大空の下にそびえる天守閣の姿を一望できます。また約300本ものソメイヨシノが植えられており、桜の名所として有名な大阪城の中でも、ひときわ桜が美しいスポットとして有名です。毎年春になると多くの花見客でにぎわうほどで、夜間にはライトアップで天守閣とともに浮かび上がる美しい桜の木々の姿が見られます。
ほかにも敷地内にはパナソニックの創業者・松下幸之助氏が寄贈した茶室「豊松庵(ほうしょうあん)」もあり、天守閣を望みながら心落ち着けてお茶をいただけます。
■住所:大阪府大阪市中央区大阪城2-1
■営業時間:9:00~17:00(11~2月は16:30まで・入園は閉園30分前まで・桜の開花期は20:00まで延長)
■定休日:月曜・年末年始(12/28~1/4)
■入場料:大人200円、中学生以下無料
■アクセス:大阪メトロ地下鉄谷町線・中央線谷町四丁目駅9号出口より徒歩11分
■新型コロナウイルス対策情報:https://www.osaka-hokokujinja.org/news/128270.html
おわりに


今回は大阪でも屈指の観光スポットに数えられる大阪城について見てきました。豊臣秀吉が築き、江戸時代も徳川政権の威信を示す城だったこともあり、城内各所には往時の壮大な遺構が残されています。加えて広大な敷地内には、食事やショッピング、エンタメなども楽しめる施設も多いため、様々な過ごし方ができる点も魅力です。大阪城界隈で楽しい時間を過ごしたいときは、ぜひ今回の内容を振り返っていただければ幸いです。