最終更新日 2022-01-28
山と海の豊かな自然環境に恵まれている富山県は立山連峰や黒部峡谷のように有名な観光スポットがたくさんあります。また、観光名所が多いだけでなく、日本海に面しているため富山湾の白エビやほたるいかなどの新鮮な海の幸を味わうこともできるんです。
今回は、美しい景色と美味しい食事を楽しめる富山県内の移動手段や観光スポット、おすすめのグルメ、温泉などについてご紹介していきます。
記事の目次
富山県ってどんなところ?


富山県はかつて加賀藩の前田家が治めていた領地です。富山藩が治めていたのは現在の富山市周辺のみであったため、加賀の影響を強く受けています。富山県とはいったいどんなところなのか、基本情報や気候について見ていきましょう。
富山の基本情報


富山県は北陸地方に位置しており、石川県・新潟県・長野県・岐阜県に隣接しています。三方を険しい山脈に囲まれていますが、北側は日本海に面しているので山も海も楽しむことのできる県です。3000メートル級の山々が連なる立山連峰には県鳥で特別天然記念物でもある雷鳥が生息しています。
また、天然のいけすと呼ばれる富山湾ではさまざまな魚介類が水揚げされているので、いつ訪れても旬の魚介類を楽しむことができますよ。
富山の気候


富山は寒いイメージがありますが、夏は東京と変わらないくらい気温が高くなります。しかし日本海の沖からあいの風と呼ばれる涼しい風が吹くため東京ほど暑くは感じません。冬は南部の山地を中心に雪が降る豪雪地帯で、日照時間も他の季節に比べて少なくなります。冬に富山を訪れる場合は防寒対策をしっかり行い、雨や雪に備えて傘を持っていくと安心です。
アクセス・移動手段


富山県は首都圏の東京・名古屋・大阪からほぼ等距離にあります。それぞれの首都圏から富山までのアクセス方法についてご紹介します。
東京→富山へのアクセス


東京から富山を訪れる場合は飛行機を利用すれば1時間かかりません。
富山市にある富山きときと空港と羽田空港間では1日4便が往復しているので、移動時間を短くしたいのであれば飛行機の利用をおすすめします。
2015年に開通した北陸新幹線を使う方法もあり、東京から富山までは約2時間10分で到着します。
車の場合は関越自動車道・上信越自動車道・北陸自動車道を利用して約5時間かかるので、移動に時間をかけたくない人には向いていないでしょう。ただしゆっくり景色を楽しみながら移動したい人やマイカーで観光スポットを巡りたい人には適した手段ですね。
名古屋→富山へのアクセス


名古屋からの所要時間は新幹線を乗り継いで約2時間40分、車では約3時間なので旅行のスタイルに合わせてアクセス方法を決めることをおすすめします。
外の風景を眺めながらゆっくり移動したい人は特急「ワイドビューひだ」に乗ることをおすすめします。その際の所要時間は約4時間となっています。
大阪→富山へのアクセス


大阪からは特急「サンダーバード」と北陸新幹線を合わせて利用すれば3時間ほどで到着します。マイカーの場合は約4時間15分かかるので、新幹線を利用した方が時間は節約できますね。
旅行中の移動手段は何がある?


富山県までのアクセスは飛行機・新幹線・車が主となります。到着後の移動手段には観光列車・観光バス・レンタカーがあるので、旅行のプランに合わせて最適なものを選びましょう。観光列車はゆったりとくつろぎながら美しい景色を眺めることのできる点が魅力です。
春から秋にかけて宇奈月温泉~立山間と立山~電鉄富山間、秋から春にかけて宇奈月温泉~電鉄富山間を運行する「アルプスエキスプレス」は景色を存分に楽しめるよう座席シートの配置に工夫が施されています。春から秋にかけて立山~電鉄富山間を運行する「ダブルデッカーエキスプレス」は2階建て車両で普段とは違う視点で景色を眺めることができるため子ども連れの家族に人気です。
富山市内を移動するのであればレトロ電車を利用してはいかがでしょうか。レトロ電車とは路面電車のことで、車内には木が使われているため温かみを感じられる空間となっています。


観光バスで富山市内を巡る方法もあります。「ちょこたび富山」という富山市定期観光ツアーでは、バスに乗って市内の名所を訪れることができます。
また、新幹線や飛行機で富山を訪れた場合はレンタカーを利用するのも一つの手段です。好きなときに好きなところへ自由に行きたいのであればレンタカーが適しているでしょう。
おすすめの観光スポット


富山県には観光スポットがたくさんあります。エリアごとに特色があり、楽しめるものがそれぞれで異なるのでどの地域を訪れてもきっと新しい発見があるはず。
エリアごとにおすすめのスポットをご紹介しています。
黒部・宇奈月エリア


黒部・宇奈月エリアは富山県東部にあります。日本一深いV字峡を形成する黒部峡谷や沸き出るお湯の透明度が日本一を誇る宇奈月温泉など、全国的に名の知られた観光名所が多く存在するのが特徴です。
黒部峡谷鉄道


黒部峡谷鉄道は全長20.1kmの距離を1時間20分かけて走るトロッコ列車を運転しています。元々は電源開発にともなう資材運搬や人員輸送を目的とした鉄道でしたが、現在は観光用列車として多くの人に親しまれる存在となりました。車窓からは、特別天然記念物の猿飛峡や雪が落ちて堆積した万年雪を眺めることができます。
猿飛峡はその名の通り猿が飛び越えたことから名づけられた、黒部川本流で一番川幅が狭い場所です。万年雪は百貫山に降った雪が雪崩となって落ちたもので、厚く堆積しているため夏でも溶けることはありません。
他にもたくさんの見どころがあるので、途中下車しながら各スポットを巡ることをおすすめします。黒部峡谷鉄道始発駅の宇奈月駅までは、富山地方鉄道宇奈月温泉駅から歩いて行くことができます。駅前には有料駐車場があるので車で訪れることも可能です。
ヒスイ海岸


朝日町宮崎地区にあるヒスイ海岸は快水浴場百選・日本の渚百選に選定されています。ヒスイという宝石の原石が打ち上げられることからヒスイ海岸と名付けられました。海岸のある朝日町で古墳時代のまが玉工房跡が発見されたことから、昔からヒスイが親しまれていたことが明らかになりました。現在でもヒスイが打ち上げられているので散策がてら探してみるのもいいかもしれませんね。
ガイドと一緒だと出会える確率が高まります。11~5月にかけてはブリの子どもであるフクラギ釣りを楽しむこともできます。他にもカレイやヒラメが釣れるので、それぞれの魚の時期になると釣りを楽しむ人が大勢訪れる場所となります。
ヒスイ海岸■住所:富山県下新川郡朝日町宮崎■アクセス:あいの風とやま鉄道「越中宮崎駅」下車
ホタルイカミュージアム


ホタルイカミュージアムは滑川市にある体験型施設で、ほたるいかの発光ショーが開催されています。ほたるいかが生息している富山湾について学ぶこともでき、タッチプールでは富山湾の生き物と触れ合うことが可能です。
館内にはレストランやカフェもあるので外のレジャーが楽しめない雨の日に訪れてはいかがでしょうか。レストランでは季節によってメニューが変わるので、夏と冬では違うメニューを味わうことができます。カフェではほたるいかバーガーやほたるいかフライなど、変わったメニューが盛りだくさんです。ぜひ訪れた際には一度食べてみてはいかがでしょうか。
■住所:富山県滑川市中川原410
■営業時間:9:00〜17:00(入館は閉館の30分前まで)
■入館料:
3月20日〜5月31日 大人800円 小人400円
6月1日〜3月19日 大人600円 小人300円
あさひ舟川「春の四重奏」


朝日町を流れる舟川の両岸600mに渡って約280本の桜が植えられています。桜が見ごろとなる4月上旬には、まだ雪が残る北アルプスを背景に、ピンクの桜並木と色とりどりのチューリップ、そして黄色い菜の花が奏でる「春の四重奏」を楽しむことができます。
最近では、富山県内だけでなく、県外・海外からも多くの花見客が訪れる富山を代表する優美な絶景スポットとなっています。見ごろの時期には、ライトアップやかがり火が焚かれ、幻想的な夜桜を見ながら散策を楽しむこともできます。夏から秋にかけては田んぼアート、秋には舟川べりを真っ赤に染める彼岸花を楽しめます。
米騒動発祥の地


「米騒動」とは、1918(大正7)年7月に魚津で起こった民衆運動です。当時、米価の高騰に苦しんでいた女性たちが中心となって、米の県外への持ち出し禁止と地元の住民に安く販売するように求めました。この米騒動は、近隣の村や町、そして1道3府40県に及ぶ全国的な騒動へと発展し、9月には寺内内閣が総辞職に追い込まれるという、近代史上重大な事件となりました。魚津で起こった米騒動については映画化され、2021年に映画「大コメ騒動」が公開されました。
現在、騒動の現場となった旧十二銀行米蔵は、「米騒動発祥の地」として顕彰、一般公開されています。魚津市教育委員会に事前予約すれば、内部見学をすることができます。
魚津水族館


魚津総合公園にある魚津水族館は、「北アルプスの渓流から日本海の深海まで」と「富山湾を科学する」をテーマに、富山湾に生息する生き物をはじめ、国内外の水生生物330種類以上を展示している水族館です。
富山湾大水槽には、ブリやクエなど、富山湾を代表する大型の魚が展示されています。大水槽の中を通る水中トンネルは、日本最初のアクリル製水中トンネルです。大水槽の上部には、バックヤードコーナーがあり、透明な桟橋から水槽の中を眺めたり、水族館の裏側を見学することができます。
ホタルイカやシロエビなどの季節限定の展示をはじめ、ダイバーの餌付けや魚の学習能力を生かしたおさかなショー、アザラシとペンギンのお食事タイムなど、海の生き物の生態を学べるさまざまなイベントもあります。
雪の大谷


雪の大谷は、標高2450mにある室堂平で、特に積雪の多い大谷の立山高原バス道路を除雪してできた高さ20mにも及ぶ巨大な雪の壁です。立山黒部アルペンルートの春の風物詩で、真っ白な雪の壁と青い空のコントラストが見事な絶景を、歩きながら楽しむことができます。
毎年、全線が開通する4月中旬から6月中旬にかけて、「雪の大谷ウォーク」と呼ばれるイベントが開催されます。また、室堂ターミナルの屋上から立山自然保護センターを結ぶ通路を除雪してできる、高さ8mを超える「雪の回廊」も見どころです。
春とはいえ、雪の大谷を歩くときは、真冬並みの防寒対策が必要です。雪の照り返しも強いので、日焼け対策も忘れないようにしましょう。
立山エリア


立山エリアは常願寺川を挟んで富山市と接している特別豪雪地帯です。長野県大町市から富山県立山町までの立山黒部アルペンルートでは雪の壁の高さが10メートルを超えるところもあるほどたくさんの雪が降ります。アルペンルートには称名滝やみくりが池のように美しい自然を満喫できるスポットがたくさんありますが、一番の見どころはえん堤が日本一の高さを誇る黒部ダムです。
毎年多くの観光客が訪れる人気の観光名所となっています。
称名滝


国の名勝・天然記念物に指定されている称名滝は350メートルという日本一の落差を誇ります。春になると称名滝の右側に落差500メートルのハンノキ滝が現れ、より一層の迫力を感じることができます。夏は涼しさ、秋には紅葉を楽しめるスポットとして人気を集めています。
称名平駐車場近くにある休憩所では称名滝について映像で説明されているので、滝のことをより詳しく知りたい場合は訪れると良いでしょう。滝まではバスかマイカーで近くまで行き、その後30分ほど歩かなくてはなりません。11月中旬から4月中旬にかけては道路が通行止めになり訪れることができなくなるので注意が必要です。
みくりが池


みくりが池は周囲630メートル、深さ15メートルの火山湖です。6月までは雪に覆われていますが、7~10月にかけては青く澄んだ湖面を見ることができます。近くには血の池やみどりが池もあるので合わせて観光することをおすすめします。車の乗り入れはできないため、マイカーの場合は立山駅の無料駐車場を利用してくださいね。
黒部ダム


昭和38年に完成した黒部ダムは大自然に囲まれた日本最大のダムで、高さ186メートル、長さは492メートルもあります。ダムの建設は世紀の大事業と呼ばれるほど困難を極めるものでした。建設工事では171名が亡くなり、犠牲者の名前は慰霊碑に記されています。
黒部ダムの名物は6~10月にかけて行われる毎秒10トン以上の水が吹き出す観光放水で、運が良ければ虹がかかっている様子を見ることができます。他にも星空観賞やトレッキングなど季節ごとに色々なイベントが開催されています。
基本、4月中旬から11月30日までの期間でしか黒部ダムへ行くことはできないので、注意するようにしてくださいね。
雷鳥沢キャンプ場


雷鳥沢キャンプ場は、室堂平ターミナルから徒歩約45分の所にあるキャンプ場です。立山縦走や奥大日岳登山の拠点や、家族向けのキャンプ場として人気です。標高2,770mに位置し、夜になれば、思わず息を飲むような満天の星空が広がります。
近くには雷鳥沢ヒュッテやロッジ立山連峰などの山小屋もあり、宿泊したり、かけ流しの温泉に浸かったりすることもできます。ハイシーズンに、カラフルなテントでキャンプ場が埋め尽くされる光景は、雷鳥沢の名物となっています。
雷鳥沢は紅葉の名所としても知られ、9月下旬から10月上旬にかけて、まるで錦の絨毯を広げたような美しい草紅葉の絶景を楽しむことができます。
大岩山日石寺


上市町大岩にある大岩山日石寺(おおいわにっせきじ)は、725年に行基が開山したと伝わる真言密宗大本山です。「大岩のお不動さん」と呼ばれ親しまれ、巨岩に彫られた5体の摩崖仏は、国の史跡および重要文化財に指定されています。特に3mを超える高さの不動明王像は、大きさと美しさ、そして保存状態の良さから全国屈指の摩崖仏と言われています。その他にも、境内には江戸時代に造られた木造の三重塔や眼病に効くと言われる名水「藤水」、夫婦円満・縁結びのパワースポット「夫婦岩」などの名所があります。
6基の龍頭から水が流れ落ちる六本滝では、煩悩を洗い流す滝修行も体験できます。門前の百段坂沿いに建ち並ぶ旅館・飲食店では、湧き水を使用した名物「大岩そうめん」を味わえます。
眼目山立山寺


上市町眼目(さっか)にある眼目山立山寺(さっかさんりゅうせんじ)は、1370年に開山した曹洞宗の古刹です。山門へと続く約300mの参道には、樹齢400年以上の巨大な栂の木が並び、県の天然記念物に指定されています。栂(トガ)とは、北陸固有の呼び名で、正式には樅(モミ)の木のことで、高さ約20m、太さは3m前後もあります。江戸時代からそのままの風景を残す並木道は、岡田准一主演の映画「散り椿」のロケ地となりました。
立山寺およびその周辺は、櫛形山などがある自然豊かなエリアとなっており、ウォーキングやその他特色あるプランに参加して、森林セラピーを体験することができます。
岩室の滝


白岩川の支流、虫谷川にかかるに岩室の滝は、富山県の天然記念物・富山の名水に指定されている名瀑です。滝の落差は24m、滝つぼは直径10m、水深5mです。滝の右手には「岩室」と呼ばれる大きな窪みがあり、滝の名前の由来となっています。この窪みは、逆巻きながら落下する水や、滝の飛沫によって、軟弱な泥岩が削られできたものです。
春から夏にかけての新緑、秋の紅葉、冬の雪景色と、四季折々に美しい姿を見せてくれます。周辺には、遊歩道や展望台があり、ウォーキングを楽しみながら滝見が楽しめます。
富山エリア


富山エリアは富山県の中央部にあります。県庁所在地である富山市内には美術館や博物館が複数あり、芸術や文化に触れることができます。市内の中心部を走る路面電車は市民の足となっていて、観光の際にも便利です。
ガラス美術館


ガラス美術館は平成27年、TOYAMAキラリという複合施設の中にオープンしました。富山市が所蔵している現代ガラス美術作品が展示されている他、企画展も行われています。建物は立山連峰をイメージした外観で、御影石やアルミが使用されていて、内観は富山県産材の羽板が活用されており森の中にいるような感覚になります。
館内には図書館やカフェもあるため芸術に触れながら贅沢な時間を過ごせるでしょう。
富山城


富山城は1543年頃に越中西部を治めていた守護代の神保長職が家臣に命じて築城させたと言われています。1582年には織田信長に派遣された佐々成政が入城しましたが、羽柴秀吉に城を包囲され降伏することになってしまいました。その後富山藩主前田家の居城となったものの1609年に焼失してしまい、現在は城跡が公園として整備されていますが、園内には石垣や濠が残されていて歴史を感じることができます。
1609年に焼失したお城は昭和29年に新しく建設され、現在は郷土博物館として利用されています。郷土博物館は平成16年に富山市のシンボルとして国の有形文化財に登録されました。館内では戦国時代から現在までの富山城の歴史が紹介されているので、富山城の歴史に触れてみるのもいいかもしれませんね。
富岩運河環水公園


富岩運河環水公園は広さ9.8ヘクタールの巨大な公園です。公園のシンボル的存在である天門橋は両端に展望塔があり、園内を一望することができます。
また、園内には世界一美しいスタバと言われているスターバックスコーヒーの店舗があります。世界一美しいスタバと呼ばれる理由は、スターバックスコーヒージャパンが社内で行ったデザインアワードで富山環水公園店が最優秀賞を受賞したためです。スタバの外観は茶色を基調としていて内観は高い天井が特徴です。
解放的な作りなので公園の様子を眺めながらゆっくりくつろぐことができるでしょう。富山を訪れたら、必ず行ってみたいスポットですね!
岩瀬まちめぐり


富山駅から電車で30分の岩瀬地区は、江戸時代に北前船の寄港地として栄えた港町で、往時の繁栄ぶりを伝える歴史的建造物が建ち並んでいます。富山市内からのアクセス良好で、豪壮な屋敷見学をはじめ、和菓子や酒店、カフェ、工芸店など、レトロで趣のあるスポットをめぐることができます。
旧馬場家住宅は、江戸後期から活躍した北前船主・廻船問屋の豪邸で、国の登録有形文化財に指定されています。建築は明治初期、天窓から光が差し込む長さ30mにも及ぶ土間通路や33畳もある大広間など、当時の繁栄ぶりが偲ばれる豪壮な住宅です。馬場家の米蔵を改装したビアパブ「KOBO Brew Pub」では、オリジナルのクラフトビールを味わえます。
同じく廻船問屋であった森家の豪邸も、国の重要文化財に指定されています。屋久杉の板戸や能登産黒松のはり、土蔵のコテ絵など、豪華で贅沢な家の造りに圧倒されます。
富山港展望台


富山港展望台は、東岩瀬町の富山港に面した場所にある展望台です。岩瀬のまちめぐりの際には、ぜひ立ち寄りたいおすすめの展望スポットです。そのユニークなデザインは、北前船の時代に燈台の役目を担っていた東岩瀬町の金毘羅社(琴平神社)の常夜燈をモデルにしています。入館料は無料で、地上約25mの展望室へは約100段のらせん階段を上っていきます。展望室からは、晴れた日には岩瀬の町並みや立山連峰、富山湾、能登半島を一望できます。
岩瀬浜海水浴場


富山市の北部、富山湾沿いには、岩瀬浜と浜黒崎、八重津浜という3つの海水浴場があります。岩瀬浜海水浴場から浜黒崎海水浴場にかけては、「白砂青松100選」に選ばれた「古志の松原」と呼ばれる美しい黒松並木が続き、海の向こうには美しい立山連峰の景観を望むことができます。また、春先から5月にかけては、夜になると青白く光る幻想的な「ホタルイカの身投げ」を見ることができます。
岩瀬浜海水浴場の海開き期間は、7月初旬から8月下旬です。市電の岩瀬浜駅からのアクセスも良く、シャワーや更衣室、トイレ完備されており、快適に海水浴を楽しめます。
富山県美術館


富岩運河環水公園内にある富山県美術館は、富山県産の木材やアルミを贅沢に使用した美しい美術館です。設計は、日本を代表する建築家・内藤廣氏によるもの。ガラス張りで開放的な館内からは、雄大な立山連峰を一望できます。
「アートとデザインをつなぐ」をコンセプトに、ピカソや藤田嗣治など20世紀以降の世界のアートやポスター、椅子のコレクションなどを展示しています。また、屋上庭園「オノマトペの屋上」や、屋外に展示してあるユニークでポップなデザインの彫刻や遊具は、撮影スポットとしても人気です。
「アートとイート」がテーマのレストラン「ビビビとジュルリ」では、富岩運河環水公園を眺めながら、富山の旬の食材をふんだんに使用した料理を味わえます。
五箇山エリア


富山県南西端に位置する五箇山は40の集落の総称で、このうち相倉と菅沼の集落は合掌造り集落となっていて、世界文化遺産に登録されています。
世界文化遺産に登録された合掌造り集落は南砺市に位置しており、市内には北陸最大の大伽藍である瑞泉寺もあります。
合掌造り集落


世界遺産に登録されている合掌造り集落のうち相倉には23棟、菅沼には9棟の合掌造り家屋が現存しています。合掌造りとは五箇山と白川郷付近で見られる建築様式のことで、仏が手を合わせているように見える合掌屋根が特徴です。屋根の材料は山の斜面で栽培されているススキの仲間「カリヤス」で毎年10月に刈り取りが行われており、刈り取り後は15~20年に一度葺き替えが行われるまで乾燥され、保存されます。
五箇山は昔ながらの風景が広がっているため懐かしい気持ちになれる場所で、四季ごとに違う表情を楽しめるのも魅力です。五箇山について詳しく知りたい場合は観光ガイドを申し込むことが可能なので、興味のある方はぜひお申込みください。
五箇山和紙の里


五箇山は和紙の製造地として知られていて、1585年頃には年貢として納められていた歴史ある和紙は、現在も伝統的な技術を守りながら製造が続けられています。
そして、1988年には越中和紙として国の伝統工芸品に指定されました。また、その和紙は富山県内の祭り行事や学校の卒業証書だけでなく宮内庁や国の重要文化財にも使用されています。五箇山和紙の里は、和紙すきを体験できる和紙体験館や和紙づくりの歴史について学べる和紙工芸館など複数の施設が立地している道の駅にあります。
和紙工芸館では五箇山和紙以外にも全国の有名な和紙が展示されているため見ごたえは十分です。ドライブの途中に気軽に立ち寄ることができるので、休憩がてら五箇山の歴史を学びに訪れてはいかがでしょうか。
瑞泉寺


瑞泉寺は1390年に本願寺5代綽如上人によって開かれた寺で、多くの信者を集めていましたが佐々成政の軍勢により焼き払われてしまいました。現在の本堂は1885年、太子堂は1918年に再建されたものです。また、瑞泉寺を再建する際に彫刻士の前川三四郎が地元の大工に技を伝えたことが始まりとなり、井波は木彫りの町として知られるようになりました。
瑞泉寺の山門には前川三四郎が彫った龍が残されていて、1879年に起きた火事の際には龍が傘松に登って水を吐いたため山門が焼けずに済んだという言い伝えがあります。井波彫刻について詳しく知りたい場合はガイド付きツアーを利用すると瑞泉寺や彫刻士の工房を巡りながら井波の魅力を感じることができます。
じょうはな織館


城端は江戸時代から加賀絹の産地として栄えており、明治時代には城端の9割の家庭に機織り機が置かれていたといいます。絹織産業が発展したことで昭和3年には城端絹織物組合が迎賓館的な役割を持つ事務棟を建築しました。
じょうはな織館は事務棟をリユースしたもので、煉瓦造りのレトロな建物は国有形文化財に登録されています。館内ではギャラリーやショップがあり、インストラクター指導の元で機織体験をすることもできます。旅の思い出になると思うので、訪れた際にはぜひ体験してみてくださいね。
善徳寺


善徳寺は、南砺市の城端(じょうはな)にある真宗大谷派の古刹です。室町時代に、石川県の砂子坂に第8代蓮如上人が開基したと伝えられています。1559年に現在地に移され、戦国時代には瑞泉寺や勝興寺とともに越中一向一揆の拠点となりました。
江戸時代から一度も焼失していないことから県指定文化財に指定されている本堂や山門、鐘楼のほか、加賀藩2代藩主・前田利長が宿泊した「大納言の間」など、歴史的な建造物は見ごたえがあります。また、城端は絹の産地として栄えた町で、「越中の小京都」と呼ばれ、古い町並みが寺の周辺に残っています。
寺を訪れた後は、豪商の土蔵を復元した展示館「蔵回廊」を見学したり、蔵回廊脇の石畳の小径をぶらりと散策してみましょう。4月上旬には、境内の樹齢360年以上のしだれ桜が花を咲かせ、善徳寺や市街地一円で「しだれ桜まつり」が開催されます。
安居寺


安居寺(あんごじ)は、南砺市安居(やっすい)にある高野山真言宗の古刹です。718年にインドから渡来した僧・善無畏三蔵が開基したと伝えられています。寺の名は、善無畏三蔵が、この地で夏安居(げあんご)の修行を行ったことに由来します。夏安居は、夏(げ)の間一切外出をせずに篭って修行をすることを指します。その後、聖武天皇の勅願所として、勅命を受けた行基が壮大な伽藍を造営しました。本尊の聖観音像は国の重要文化財の指定を受けています。
広大な境内とその周辺は、安居寺公園として整備されており、3つの展望台からは砺波平野の散居村を一望することができます。桜の名所としても知られ、4月中旬には本堂前のしだれ桜や吉野桜など、美しい桜を見ることができます。
散居村展望台


「散居村」とは、田畑の中に家々が分散している集落のことです。砺波平野には、「カイニョ」と呼ばれる屋敷林に囲まれた家々が点々として散らばって、四季折々、時々刻々美しい日本の農村風景を見せてくれます。
散居村展望台は、標高約430mから散居村の風景をパノラマで見渡せる絶景スポットです。水の張った田んぼが、夕焼けでオレンジに染まる美しさは格別です。
展望台から車で20分の場所には、となみ散居村ミュージアムがあります。カイニョに囲まれた敷地内には、砺波の伝統家屋「アズマダチ」を移築した「伝統館」や、砺波地域の民具を展示する「民具館」など4つの展示館があり、散居村の歴史を学んだり、昔ながらの砺波の暮らしを体感することができます。
となみチューリップフェア


富山県の花といえば、チューリップ。大正時代に、富山県初のチューリップ栽培が砺波市で始まり、現在ではチューリップの球根栽培面積全国一を誇る街となっています。
チューリップの花が見ごろとなる毎年4月下旬から5月下旬には、砺波チューリップ公園を中心に、日本最大級のチューリップの祭典「となみチューリップフェア」が開催されます。高さ26mのチューリップタワーやチューリップで描かれた巨大地上絵、高さ4mの花の大谷、大花壇、水上花壇など、約300万本ものカラフルなチューリップの競演を楽しめます。
チューリップは春の花ですが、砺波チューリップ公園に隣接するチューリップ四季彩館では、1年中美しいチューリップを鑑賞できます。
高岡・氷見エリア


高岡・氷見エリアは富山県北西部にあります。能登半島の付け根部分に位置するエリアで富山湾に面しているため美味しい海鮮が食べられます。ブリが旬の冬に高岡・氷見エリアを訪れるのならば氷見で獲れる寒ブリ、「ひみ寒ブリ」がおすすめです。
雨晴海岸


雨晴海岸は能登半島国定公園内にある景勝地で、海岸からは富山湾や立山連峰を眺めることができます。雨晴海岸から氷見市の松田江の長浜までは日本の渚百選と白砂青松百選に選定されていて、白い砂浜と青松が続く美しい海岸です。かつて大伴家持はこの雨晴の景色を賞賛していたため、多くの歌が詠まれました。
そして近くには源義経が奥州へ逃げる途中ににわか雨が晴れるのを待ったとされる義経岩があり、この伝説が雨晴という地名の由来となっています。駐車場があるのでいつでも自由に海岸を散策することがきます。
新湊きっときと市場


新湊きっときと市場は新湊漁港で獲れた海の幸が並ぶ市場で、「きっときと」とは新鮮という意味です。ベニズワイガニやほたるいか、白エビなど四季ごとに旬の魚介類が販売されています。館内にはレストランや浜焼きコーナーがあるのでその場で新鮮な魚介を味わうことも可能です。コンサートやよさこい大会など、定期的にイベントが開催されているので観光客だけでなく地元民も訪れる、活気溢れる市場となっています。
近くには海の貴婦人という愛称で親しまれている帆船海王丸がある海王丸パークや新湊大橋があるので市場を楽しんだ後に訪れてはいかがでしょうか。
高岡大仏


日本三大仏の一つとして数えられることの多い高岡大仏は浄土宗極楽寺第15世等誉上人が1745年、弟子に木造の仏像を建立させたのが始まりです。仏像は1821年に焼失したため、極楽寺第26世譲誉上人が20年かけて1841年に木像を再興しましたが1900年に再び焼失してしまいました。
その後、松木宗左衛門が焼けることがないようにと鋳銅仏を発願して、1933年にようやく完成しました。高さ約15メートル、総重量65トンの鋳銅大仏は日本一の美男と呼ばれ多くの人に愛される存在となっています。
余談となりますが、高岡大仏がある高岡市はコロッケが有名なので、高岡大仏を観光しにいく際は名物の高岡コロッケを一緒に楽しんでみてくださいね。
瑞龍寺


瑞龍寺は加賀藩二代藩主前田利長の菩提寺として三代藩主前田利常によって建立されました。造営に20年の歳月を要した瑞龍寺は山門・仏殿・法堂が富山県唯一の国宝に指定されているんです。山門・仏殿・法堂は総けやき造りで、特に前田利長の位碑が安置されている法堂は美しい天井画が特徴となっています。
主要建築物を一直線上に並べ、禅堂と大庫裏を左右対称に配置した周囲を回廊で結んだ配置は典型的な禅宗様式で、近代寺院建築の傑作と言われるほど壮大です。春にはライトアップされて幻想的な雰囲気を味わうことができますので、春に訪れるのが一番おすすめです。
新湊大橋


富山新港に架かる新湊大橋は、日本海側最大の斜張橋です。車道の下には、歩行者専用通路「あいの風プロムナード」があり、港を行き交う船や富山湾、立山連峰を眺めながら海上散歩を楽しめます。
新湊大橋の袂には、海の貴婦人と呼ばれる帆船「海王丸」を展示公開する海王丸パークがあります。年に10回、すべての帆を広げる総帆展帆が行われ、白い帆が風にはためく壮観な姿を見ることができます。海王丸パークの展望広場からは、新湊大橋と海王丸、富山湾、そして立山連峰を一望することができます。
海王丸パークは「恋人の聖地」に認定されており、デートスポットとしても人気です。夜になると、新湊大橋と海王丸がライトアップされて幻想的な雰囲気に包まれます。
■住所:富山県射水市海王町~海竜町
■営業時間:あいの風プロムナード 6:00~21:00(5月~10月)6:00~20:00(11月~4月)
■アクセス:北陸自動車道「小杉IC」から車で約25分
金屋町「千本格子の家並み」


高岡市の金屋町(かなやまち)は、高岡鋳物発祥の地です。加賀藩2代藩主・前田利長が金屋町に7人の鋳物師を招聘したのが始まりと言われます。「さまのこ」と呼ばれる、細やかな千本格子造りの町家や石畳が残る風情ある町並みです。
錫(スズ)など伝統鋳物技術を使用したアクセサリーや雑貨、高岡漆器などのショップ、鋳物体験や見学ができる工房、町家を改装したカフェなどが建ち並んでいます。石畳のところどころに埋め込まれたハートを探しながら、散策してみましょう。
金屋町から徒歩約10分の場所には、漆喰の土蔵造りの商家のほか、赤レンガ造りの銀行などレトロな洋館が残る山町筋(やまちょうすじ)があります。金屋町と山町筋は、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、高岡の伝統と文化にふれることができます。
クロスランドおやべ


小矢部市にあるクロスランドおやべは、タワーを中心に、博物館やホール、レストラン、広場などが一体となった複合施設です。シンボルとしてそびえるクロスランドタワーには、地上100mの展望フロアがあり、眼下には砺波平野の散居村が広がり、晴れた日には富山湾、立山連峰を一望できます。
大型遊具やパターゴルフ場、サイクリング場、ミニ鉄道、ボルダリング遊具やネット遊具がある屋内施設など、さまざまな遊び場があり、家族揃って1日中楽しく過ごすことができます。
11月下旬から1月上旬には、タワーや園内を彩る「おやべイルミ」が開催され、ロマンチックなイルミネーションも楽しめます。
氷見漁港場外市場「ひみ番屋街」


氷見は、富山県一の水揚げを誇る漁港です。全国的にも有名な氷見ブリのほか、氷見牛や氷見うどんなどのご当地グルメもおすすめです。
氷見漁港場外市場「ひみ番屋街」は、漁師の作業小屋「番屋」をイメージした建物に、氷見の多彩な食が楽しめる飲食店やショップが勢ぞろいしている道の駅です。「浜焼き屋台かぶすや」では、その日にとれた魚や雑魚入りのかぶす汁などの漁師飯を気軽に味わえます。みやげ店では、漁港直送の鮮魚や干物、水産加工品、朝どれ野菜、寿司、銘菓などを購入できます。
氷見グルメを堪能した後は、無料の足湯や日帰り入浴施設「氷見温泉郷 総湯」に立ち寄って、海越しに立山連峰が眺めながら旅の疲れを癒しましょう。
■住所:富山県氷見市北大町25-5
■営業時間:鮮魚・物販施設 8:30~18:00、フードコート 8:30~19:00、飲食施設 11:00~19:00、回転寿司 10:00~20:00
■アクセス:JR「氷見駅」からバスで約12分、「ひみ番屋街バス停」下車すぐ
おすすめのグルメ


日本海に面している富山県では新鮮な海鮮を楽しむことができ、郷土料理として親しまれているます寿しやかまぼこにも魚介類が使われています。
また、富山は豊かな水環境が整っているため、きれいな水を利用して造られた地酒の美味しさは格別です。ここでは富山県のおすすめグルメをご紹介していきます。
海鮮


立山連峰から流れる栄養分豊富な水が流れ出るため富山湾の魚介類はふくよかに育ちます。また、谷が入り組んだような形になっている湾の海底は魚の住処となっているので多くの生き物が生息しています。そのため、富山湾は天然のいけすと呼ばれています。水揚げされる魚介類の中で特に人気が高いのは富山湾の宝石といわれている白エビと富山湾の神秘といわれるほたるいかです。
春はほたるいか、春から秋にかけては白エビ、冬はブリ。このように様々な魚介類が獲れるので、一年を通して旬の魚介類を味わうことができます。
富山湾の海鮮を味わえるお店として人気が高いのが、高岡市にある「鮨金」です。大将がお鮨を握っている姿を見ながら富山湾で水揚げされた新鮮な海鮮を楽しめます。とても人気があるお店なので事前に予約しておくことをおすすめします。富山の海鮮を存分に楽しめる場所ですので、富山観光をする際にはぜひ一度寄ってみたいお店です
ほたるいか
回遊性の1年魚であるほたるいかは、3~6月にかけて、産卵のために富山湾にやってきます。数百万匹の大群が押し寄せる現象は、富山湾ならではの現象のため、富山市から魚津市にかけての沿岸は国の天然記念物に指定されています。
富山で獲れるほたるいかは産卵のためにやってきた大きくてまるまるしたものなので、刺身で食べるのが一般的です。しかしそのほかにも、茹でたほたるいかを酢味噌であえるなど食べ方は色々あります。
ほたるいかを存分に楽しみたいのであればホタルイカミュージアム内にある「パノラマレストラン光彩」がおすすめです。ほたるいかを使用したメニューが豊富で富山の海の幸を存分に楽しめます。
白エビ
白エビは富山湾でしか水揚げされていない貴重なエビで、富山湾の宝石と呼ばれるほど美しい見た目をしています。4月~11月にかけて漁が行われますが、非常に傷みやすいため水揚げ後はすぐに冷凍されるのが特徴です。かつては保存技術が発展していなかったので生で食べるのは漁師くらいでしたが、現在では技術の発展により一般にも流通しやすくなりました。
そんな鮮度抜群の白エビを味わえるのが富山駅に直結したきときと市場内にある「白えび亭」です。白えび天丼や白えび刺身丼など、白エビをたっぷり使ったメニューを味わえます。特に白エビの天ぷらと日本酒は相性抜群でおすすめです。ぜひ一度ご賞味ください。
寒ブリ
寒ブリとは冬に獲れる体重6キロ以上のブリのことをいいます。富山県では、ブリの消費量日本一を誇るほどブリがよく食べられていて、特に氷見で獲れるひみ寒ブリは圧倒的な美味しさは全国で人気を集めています。
ブランド魚のひみ寒ブリは11~2月にかけて旬となっていて、その美味しいブリが食べられるお店が「食彩居酒屋灘や」です。ブリだけでなく季節ごとに旬の魚を鮮度抜群の状態で味わうことができます。
地酒


3000メートル級の山々が連なる立山連峰からの雪解け水は、急流な河川を流れるのでよどむことなく良質な水となっています。環境省が選定した名水百選と平成の名水百選には富山からそれぞれ4か所が選ばれました。それほど水がきれいな富山には19もの酒蔵があり、銘酒が多いことで知られています。
特に有名なのは清都酒造場の「勝駒」でしょう。明治39年に創業した清都酒造場は少量生産にこだわっているため、人気の高い「勝駒」は富山以外では中々飲むことができない貴重なお酒です。
他県ではレアな「勝駒」は富山市にある「居酒屋 だい人」で飲むことができます。白エビやズワイガニを堪能しながら美味しい地酒を飲むのは最高であること間違いなしです!


すべての酒に大吟醸と同じ手間をかけている富美菊酒造の「羽根屋」もよく知られた存在です。
1916年創業の歴史ある酒蔵で造られる「羽根屋」は、日本の名水百選に選ばれている常願寺川水系の水を利用した特別酒で日本酒品評会や世界最大規模のワイン・酒コンペティションでたくさんの賞を受賞しています。
丁寧に造られた「羽根屋」を飲めるのがJR富山駅に直結している居酒屋の「とやま方舟」です。日本酒専門店の「とやま方舟」では、地元の食材を使用した料理と相性抜群の酒が、常時なんと50種類取り揃えられているんです。富山駅と直結しているので電車を降りてすぐや電車に乗る前など色々なシーンで利用することができます。
郷土料理


富山ならではの郷土料理と言えばます寿しを思い浮かべる人が多いでしょう。しかします寿し以外にも富山には多くの郷土料理があります。
有名なものからあまり知られていないものまで3つの郷土料理をご紹介します。
ます寿し
まずは王道のます寿司ですが、ます寿しとは、越中米に神通川で獲れるマスの切り身をのせて若笹で包んだもののことを言います。富山藩士の吉村新八が三代目富山藩主の前田利興に献上したところとても気に入り、その後徳川吉宗に献上したことがきっかけで富山藩主はます寿しを将軍家へ献上するようになり文化として定着しました。
現在富山にはます寿し専門店が40店ほどありますが、その中でも富山市にあるます寿し専門店「青山総本舗」では天然のサクラマスを使用したます寿しを味わえます。米やマスだけでなく笹の葉やお酢など細部にまでこだわっている老舗店で郷土料理を味わってみてはいかがでしょうか。
かぶら寿し
かぶら寿しは石川県の特産というイメージがありますが、石川県に近い氷見市付近でも食べられているなれずしの一種です。塩漬けのカブに塩漬けしたブリを挟み、野菜と一緒に米麴で漬け込んで発酵させたもので2007年に農山漁村の郷土料理百選に選定されました。
かぶら寿しを販売しているお店の一つに「北陸名産かぶら寿し製造本舗つかもと」があります。お取り寄せが可能なので自宅でも富山の郷土料理を味わうことができますよ。
かまぼこ
富山では板かまぼこではなく巻きかまぼこが一般的です。巻きかまぼことは魚のすり身を板状に伸ばした後に巻いて蒸すので、断面が渦巻き模様という特徴があります。かつては昆布で巻いていましたが現在は色付けしたすり身で巻かれていますが、昆布で巻いていたのは、かつて江戸時代から明治時代にかけて北海道と大阪を結んでいた船が北海道の昆布を大量に持ち込んでいたことが理由と言われています。
富山ならではのかまぼこを製造しているのが富山市にある「梅かま」で、「梅かま」は細工かまぼこにも力を入れているんです。細工かまぼことは富山でおめでたい席に欠かせないもので鯛のかまぼこが代表的です。職人がこだわり抜いて作った細工かまぼこを大切な人に送ってみるのはいかがでしょうか。
富山ブラック


富山ブラックは、黒いスープが特徴のご当地ラーメンです。戦後、復興工事に従事する人たちの塩分補給のため、濃い味付けの中華そばを作ったのが始まりとなっています。メディアなどで紹介され、今や富山のソウルフードとして、全国的に有名です。
富山市内中心部にある「西町大喜本店」は、戦後まもなく創業した富山ブラック発祥のお店です。濃口醤油スープの風味がとても刺激的。食べ進めるごとに、クセになってしまう味です。
おすすめの温泉
富山にはたくさんの温泉があり、名湯から秘湯までさまざまな種類の温泉を楽しむことができます。ゆっくり温泉につかりながら自然豊かな景色を味わうのは最高の贅沢です。
数ある温泉地の中からおすすめの温泉地を5つご紹介します。
宇奈月温泉


富山県随一の規模を誇る温泉郷、宇奈月温泉は無色透明のアルカリ性単純泉で透明度は日本一と言われています。黒部川の電源開発が始まった大正時代に黒薙温泉からお湯が引かれたことがきっかけで宇奈月温泉が誕生しました。湯量は1日に3000トンあり、宇奈月温泉のお湯は肌に優しいだけでなくリウマチや神経症にも効果があるとされています。
宿泊施設は10軒ほどあり、温泉に入った後美味しい料理を楽しむこともできますし、ほとんどの宿泊施設では日帰り入浴も可能です。中でも市営の温泉施設、「とちの湯」は宇奈月湖と黒部峡谷を眺めながらお湯に浸かれるため人気があります。お湯が弱アルカリ性で美肌に良いとされていることから、源泉は美肌の湯とも言われています。
ぜひ、絶景を眺めながらの温泉を楽しんでくださいね。
氷見温泉郷


氷見温泉郷は氷見市の沿岸部にある温泉の総称で旅館や民宿が20軒ほど点在しています。約1500年前の火山爆発によって閉じ込められた海水を引いているため、泉質はナトリウム塩化物泉で慢性皮膚病や慢性婦人病に効果があります。日帰り入浴が可能な宿も多く、「湯の里いけもり」もその一つで、傷ついた動物が体を癒したという伝説があり、日本の秘湯64選にも選ばれています。
日帰り入浴と合わせてランチを楽しむことができるので、入浴後くつろぎたい人にぴったりです。
小川温泉


小川温泉は1617年に見つかった温泉で、江戸時代には越中四名湯の一つとなりました。小川の温泉に浸かると子宝に恵まれるという言い伝えがあるため子宝の湯として信仰を集めています。泉質は炭酸水素塩泉で冷え性や不妊症に効果があるとされています。
そんな子宝の湯として人気のある源泉をかけ流しで楽しめるのは「ホテルおがわ」です。5種類の風呂があり、湯の華が凝固した洞窟を利用した露天風呂は天然記念物に指定されています。大自然に囲まれた露天風呂でゆっくり羽を伸ばせば心も体もリフレッシュできるでしょう。
庄川温泉郷


庄川温泉郷は庄川の周辺に点在する温泉施設を総称したもので、いくつかの泉源があるため泉質は炭酸水素塩泉、ナトリウム泉、ミネラル泉などさまざまです。温泉旅館だけでなく日帰り施設もあるので色々な泉質の温泉を楽しめるでしょう。
庄川温泉郷で飛び抜けて有名なのは、船でしか行けない「大牧温泉」です。「大牧温泉」は1183年、砺波山の合戦に敗れた平家の武将が大牧周辺をさまよっていた際に、発見した温泉の湯で創傷の身を治したのが始まりだと言われます。現在のように船でしか行けなくなったのはかつての湯治場が小牧ダムの完成により湖底に沈んでしまい、断崖にあった温泉宿一軒だけが取り残されたためです。
庄川遊覧船は1日に2便しか運航しないため乗り遅れないよう注意が必要です。船でしか行けない秘境の一軒宿と呼ばれる大牧温泉でゆっくり癒されましょう。良い旅の思い出になること間違いなしです。
越中つるぎ温泉


越中つるぎ温泉は剣岳山麓にある温泉地でぬめりのあるお湯が特徴です。万葉集に詠まれた地として知られており、現在は黒部峡谷観光の拠点として利用されています。ぬめりのある茶褐色の湯を楽しめるのが温泉宿「つるぎ恋の月」です。
泉質はアルカリ性単純温泉でお湯には美肌効果があり、日帰り入浴も可能なので、剣岳を一望しながら湯めぐりを楽しみましょう。
まとめ


富山県には雄大な山々と美しい海があるためたっぷりと自然を味わうことができます。豊かな自然の恵みを受けた食べ物とお酒は絶品で、特に富山湾で水揚げされた新鮮な魚介類はとても美味しいです。もちろん自然だけでなく、景観の美しい公園や変わった外観をした美術館など、都市景観を楽しむことも可能です。
見どころがたくさんある富山県で観光・食事・温泉をめいっぱい楽しんではいかがでしょうか。