最終更新日 2021-10-29
観光地として全国的に有名な北野天満宮。
皆さんも1度はその名前を聞いたことがあるでしょう。
では北野天満宮とはどのような観光名所なのでしょうか?
今回は、そんな北野天満宮の基本情報や見どころなどを徹底的に解説していきます!
記事の目次
北野天満宮の基本情報


北野天満宮は京都市上京区に位置する神社です。
本殿や門は国宝や重要文化財に指定されているほど貴重で、歴史の深い神社になっています。
また北野天満宮は福岡にある太宰府天満宮と同じ天神信仰のメッカとしても知られており、ここから天神信仰が広まっていきました。
近年では観光地化しており、学問の神様として毎年多くの受験生が合格祈願のため北野天満宮を訪れます。
歴史や由緒を紹介


北野天満宮の歴史は大変深く、建設されたのは947年であるとされています。
平安時代、現在の京都で左大臣を務めていた菅原道真は左遷されてしまい、福岡の太宰府でその生涯を終えました。
すると京都では落雷や暴風雨が相次ぎ、人々はこれを菅原道真の呪いだと考えます。
そこで多治比文子、僧最珍などが菅原道真の霊を鎮めるために、現在の北野天満宮を建設し、菅原道真を祀ったのが始まりだと言われています。
江戸時代になると寺子屋が普及し、その教室に天神様や菅原道真の絵などが学業成就・武芸上達祈願のために飾られました。
このことから北野天満宮は学問の神様として全国的に知られることになるのです。
牛にまつわるストーリー


北野天満宮の境内にはたくさんの牛の銅像が置いてあります。
実は北野天満宮の神・菅原道真には牛に関するエピソードが数多く言い伝えられているのです。
ここではそのエピソードをご紹介していきます。
まず菅原道真が生まれたのは845年で、この年は乙丑(きのとうし)の年でした。
また菅原道真は自分の御墓所を定めることに関して、「人にひかせず牛の行くところにとどめよ」という遺言を残したと言われています。
従者たちが菅原道真の遺骨を埋葬しようと牛に乗って目的地に向かっていたところ、突然牛が道端に座り込んで動かなくなってしまったのです。
そのため、道真の言いつけを守る形で、その付近にあった安楽寺に菅原道真を埋葬したという逸話も残っています。
北野天満宮に多数設置されている横たわった牛の像はこの話に由来しているのです。
また、境内に設置されている「撫で牛」は文字通り、撫でられるために設置された牛の像なのですが、自分の悪いところ、治したいところなどと同じ牛の部位を撫でる事で改善されると言われています。
受験生は撫で牛の頭を触るとご利益があると言われています。
北野天満宮のご利益は?


北野天満宮で有名なのは学業成就のご利益でしょう。
「文道の大祖」とも呼ばれている天神様に祈祷し、勉学に励めば、きっとその努力は報われるとされており、毎年多くの受験生が北野天満宮を訪れます。
境内では天神様の力が込められているお守りやお札、鉛筆などもありますので、参拝時には併せて手に入れると良いでしょう。
また、実は学業成就の他にも交通安全、家内安全、技芸上達、縁結びなどのご利益もあるとされています。このことからも、かなりのパワースポットだという事が伺えます。
北野天満宮の見どころは?
観光スポットとして有名な北野天満宮は参拝以外にもたくさんの見所があります。
そんな北野天満宮の見所をいくつかご紹介していきます。
春を告げる梅開き


北野天満宮の境内には1500本以上の梅の木が植えられており、梅の名所としても有名です。
毎年春になると膨大な数の梅が一斉に花を開くため、その美しさを一目見ようと北野天満宮を訪れる人も多数います。
またこの季節になると梅の花を見ながらお茶やお菓子を楽しめる茶屋も開店しますので、ゆっくりと梅のお花見をしながらお茶やお菓子などをいただく、落ち着いた時間を過ごしてみてください。
1月頭から3月末ごろまでと、比較的長い期間梅を鑑賞する事ができます。
多くのイチョウが真っ赤に染まる紅葉


かつて、菅原道真が「このたびは幣もとりあへず手向山 紅葉の錦神のまにまに」という句を詠んでいることなどから、菅原道真は紅葉に縁があると言われています。
「もみじ苑」と呼ばれる場所では、イチョウが群生しており、その数はなんと350本にも登ります。
秋になるとそれらのイチョウたちが紅葉し、辺り一面が真っ赤な絨毯のようになる神秘的な風景を見ることができるのです。
そんなもみじ苑を一目見ようと、北野天満宮を訪れる観光客も少なくありません。
太鼓橋「鶯橋」や茶屋に設けられた舞台からの眺めは特に絶景なので、秋の北野天満宮に訪れた方はぜひご覧になるといいでしょう。
もみじ苑の公開は毎年11月上旬〜12月上旬となっています。
新緑生い茂る青紅葉


先程紹介したもみじ苑は夏には青々とした葉を付けます。
その姿はとても涼しげで、秋の紅葉とはまた違った美しさを味わうことができます。
特に朱色に輝く鶯橋とのコントラストは素晴らしく、橋の上から緑に染まったイチョウを眺めれば身も心もリフレッシュすること間違い無いでしょう。
青く生い茂ったイチョウは川や道をアーチ状に囲み、美しい景観を作り上げます。
どこで写真を撮っても、映えた写真が撮れる事間違いなしですので、ぜひ秋だけでなく、夏にも訪れてみてはいかがでしょうか。
青紅葉が最も美しいのは5月となっています。
巫女や神主総出で行う梅仕事


たくさんの梅が群生しており、梅の名所としても知られている北野天満宮では、巫女や神主が総出で行う梅仕事が見所の一つとなっています。
北野天満宮で育った梅には天神の神徳が宿ると言われており、縁起物として大変人気です。
境内で大人気の巫女さんが丁寧に採集し、いくつかの行程を経て作り上げた「大福梅」や梅の枝に厄除ひょうたんをつけた授与品である「思いのまま」は巫女や神主たちの手で一つ一つ作られており、大事なお勤めの一つとされています。
日本が誇る国宝・社殿


北野天満宮の一番の見所と言っても過言ではないのが社殿でしょう。
菅原道真が祀られている本殿と拝殿が石の間と呼ばれる石畳の通路でつながっており、本殿の西部には脇殿、拝殿を挟むように「楽の間」が設置されている大変複雑な構造となっています。
北野天満宮は1000年を超える歴史の中で何度も災害にあい、そのたびに修繕されて現在まで受け継がれてきました。
その功績や神社建築を伝える貴重な構造が評価され、現在では国宝に指定されています。
国宝にも指定された神秘的な建造物である北野天満宮をぜひ一度その目でご覧ください。
御朱印やお守りについて
北野天満宮では多種多様な御朱印やお守りを分けてもらうことができます。
そんな北野天満宮で手に入る御朱印やお守りの詳細について解説していきます。
御朱印の詳細
御朱印とは神社やお寺などが参拝者向けに推してくれる印章のことです。
寺院やお寺によってその紋章は異なり、それらを集める御朱印帳と呼ばれる物も販売されています。
北野天満宮でも例外無く御朱印を押してもらうことが可能となっており、5種類ほど存在しています。
中には御朱印をコレクションするのが趣味の方も多く、北野天満宮は御朱印が美しいことから人気のスポットとなっています。
北野天満宮の御朱印詳細
北野天満宮では5種類の御朱印を押してもらうことができます。
それぞれの値段、入手方法などは以下のようになります。
1)梅の神紋
模様の特徴:北野天満宮名物の梅を象った御朱印
入手方法:受拝所で9:00〜17:00で受付
初穂料:300円
2)文道大祖
模様の特徴:北野天満宮の楼門の額に掲げられた文字「文道大祖」が刻印されている
入手方法:受拝所で9:00〜17:00で受付
初穂料:300円
3)和魂漢才
模様の特徴:祭祀である菅原道真に関する言葉「和魂漢才」が刻印されている
入手方法:受拝所で9:00〜17:00で受付
初穂料:300円
4)至誠
模様の特徴:祭祀である菅原道真に関する言葉「至誠」が刻印されている
入手方法:受拝所で9:00〜17:00で受付
初穂料:300円
5)期間限定御朱印
模様の特徴:季節によって紋章が異なる
初穂料:300円
入手方法:受拝所で9:00〜17:00で受付(季節によって異なる場合も有)
お守りの詳細
北野天満宮では学業上達・受験合格に関するお守りの他にも、星まもり、厄除、縁結び、交通安全など多種多様なご利益のあるお守り、さらにステッカーやお札なども手に入れる事ができます。
北野天満宮で分けてもらったお守りやお札は時期が来たら返納する方が良いとされています。
安産祈願や合格祈願のお守りなどは、それらの願いが叶ったらお礼をし、返納すると良いでしょう。
またどうしても参拝ができないという方は北野天満宮の社務所に電話をすれば場合によっては対応してもらえるそうです。
北野天満宮のお守り詳細
北野天満宮では多種多様なお守りが取り揃えられています。
その中でも代表的な物をいくつかご紹介していきます。
1)勧学守
ご利益:学力向上祈願
初穂料:700円
2)学業守
ご利益:受験・試験合格祈願
初穂料:1000円
3)学業鉛筆
ご利益:受験合格の願いが込められた鉛筆
初穂料:6本入り/800円、12本入り/1500円、24本入り/3000円
4)星まもり「青福」
ご利益:芸道上達、スポーツ向上、成績向上、目的達成、業務成就
初穂料:1000円
5)交通安全守
ご利益:自動車に付ける交通安全祈願守
初穂料:700円
この他にもたくさんお守りの種類はありますので、ぜひ実際に参拝してみてください。
北野天満宮の拝観料はいくら?


北野天満宮は基本的に無料で参拝することができますが、中には拝観料が必要な場所もあります。
以下に詳しくまとめてみました。
・宝物殿
開館日:1月1日、12月1日、毎月25日、4月10日~5月30日、観梅・紅葉シーズン
拝観料:大人/800円、中・高校生/400円、こども/250円、未就学児童無料
・梅苑
開館日:2月初旬~3月下旬
拝観料:大人/800円、こども/400円(茶菓子付き)
・青紅葉
開館日:5月いっぱい
拝観料:大人/500円、こども/250円、修学旅行生/250円
・紅葉苑
開館日:10月下旬~12月上旬
拝観料:大人…1000円、こども…500円 (茶菓子付き)
北野天満宮周辺のおすすめスポット
北野天満宮は、周辺にもおすすめのスポットがあります。
この章では、北野天満宮周辺で訪れて欲しいスポットを紹介していきます!
晴明神社


晴明神社は陰陽師として有名な安倍晴明を祀っている神社です。
安倍晴明が亡くなった後、安倍晴明は稲荷の生まれ変わりであると考えた天皇が1007年に安倍晴明の屋敷跡に神社を建てたのが始まりだと言われています。
境内には晴明像や鳥居、井戸などの見所が多数あり、安倍晴明のトレードマークでもある星形を刻印したお守りやお札なども観光客に人気を博しています。
晴明神社ならではの神秘的な雰囲気をぜひ直接体感してみてください。
上七軒花街


上七軒花街は京都市上京区に位置する街です。
室町時代、北野天満宮を再建する際に使用した資材が余ったことから、その資材を使用し7軒の茶屋を建設しました。
そのことから上七軒花街という名前が付いたと言われています。
町の中には、お茶屋はもちろん、深い歴史を持つ北野踊りを鑑賞できる劇場やビアガーデンもあり、大人から子供まで楽しめる観光名所となっています。
ただ街ブラをするだけでも楽しめるので、フラッと立ち寄ってみるのもオススメです。
映えた写真も撮る事ができるので、旅の思い出に写真を撮っていくことをおすすめします。
あかりデザイン工房
あかりデザイン工房は和紙の照明を制作・デザインしている工房です。
普段何気なく使っている照明を和紙で包み込むことにより、より柔らかで、落ち着きのある空間を演出することが可能となっているのです。
実際に工房で製作された「和紙あかり」を購入したり、オーダーメイドすることも可能になっています。
お家に一つあるだけで雰囲気がガラッと落ち着いた感じに変わるうえ、あまり普段の生活で目に入るものではないので、旅の思い出に一つ手に入れてみるといいかもしれません。
またあかりデザイン工房では「和紙あかり」を製作する体験教室も開催されています。
専門のスタッフが丁寧にレクチャーしてくれますので、ぜひお気軽に参加してみてください。
北野天満宮周辺のランチ情報


観光スポットを巡るのも良いですが、旅には美味しいご飯も欠かせません。
この章では北野天満宮周辺のランチスポットをご紹介します。
参拝後などにぜひご利用ください。
紫蔵
北野天満宮からほど近いところに位置する人気ラーメン店・紫蔵。
連日行列ができるほどの超人気店です。
濃厚な豚骨醤油スープが太めの縮れ麺と良く絡み、その相性は抜群です。
トッピングも絶品で、中でもチャーシューは柔らかくジューシーで、何枚でも食べられてしまうほどの絶品です。
スープと麦ご飯も相性抜群なのでセットにすることをオススメします。
キッチンパパ
キッチンパパは京都市上京区に位置する昔ながらの洋食店です。
人気メニューはハンバーグで、ごろっと大きな肉厚ハンバーグにデミグラスソースがかかっている逸品です。
また、これにカキフライをつけたりすることもでき、そのお値段は何と980円。
さらにメイン料理には必ずご飯や味噌汁なども付いてきて、ご飯に関しては何杯でもおかわりが自由となっています。
とにかくコストパフォーマンが最高な洋食店ですので、お腹がすいた際にはこちらもぜひご利用ください。
cafe&kitchen 松吉
駅からもほど近いところに位置するカフェ・cafe&kitchen 松吉は観光客のみならず地元の住民にも愛されています。
人気メニューは店内で作る特製カレーで、具がごろっとたくさん入っており、大人から子供まで食べやすいと評判です。
またランチメニューもかなりお得で、パスタやグラタンなども絶品です。
カフェとしても利用できますので、観光で疲れたらフラッと立ち寄ってみてもいいかもしれません。
気になる北野天満宮へのアクセス


北野天満宮に行くにはどのような方法が考えられるでしょうか?
北野天満宮までのアクセスは以下のようになります。
・電車:北野白梅駅から徒歩15分
・車:名神高速道路南インター、東インターより約30分
・バス:バス停「北野天満宮前」下車後すぐ
北野天満宮までの交通手段としては特にバスがオススメです。
JR京都駅からもバスが出ていますので比較的利用しやすいかと思います。
しかし京都の市バスは路線が複雑なので、どのバスに乗れば良いのか分からない場合は駅員さん等に聞いてみましょう。
まとめ
ここまで京都の観光名所・北野天満宮についてご紹介してきました。
北野天満宮は学問の神様として毎年多くの受験生が参拝に来るだけでなく、梅や紅葉の名所としても知られています。
美しい景色に囲まれながら、気分をリフレッシュする事ができ、パワーも得られるスポットですので、日常とは違った感覚を味わえる事間違いなしです。
京都の代表的な観光名所である北野天満宮をぜひ一度その目でご覧ください!